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GENIUS
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GENIUS 28

「それは何よりあいつ自身が自分の能力の危なさを知っているからでしょう…」
「変わった『異常天才』ね」
「えぇ…変わってました。昔から…」
「でもいまいち『必然の天才』というのがピンとこないのだけれども?」
「それは…実際見てないからですよ…」
実際に見ていたから、分かる。
それがどんなに異常であったか。




「『O』!!死ね!!」
叫んだのは『あいうえお』の管理人、花札恋だった。
傍らには『E』もいる。
「おっと…花札さんも一緒か?てっきり『E』だけで来ると思ったんだがな?」
「『あいうえお』に戻れ!!これは最終忠告だ、死ね!!」 
「はぁ?嫌だよ。せっかく自由になれたんだ」
俺を射抜くように花札さんが睨みつける。
「そうか……ならば、『死ね』!!」
花札さんの能力『死去の天才』が俺へと向かう。
ぬるい。
俺を死なせたいなら、俺をもってこい。
「そうだな…確か『イレイズ』だったか?」
俺は『死去の天才』の能力を『消した』。
「…………!?」
驚く顔が面白い。
「そんなに俺が『消去』させたのが意外か?」
含み笑みをたっぷりと『E』に向ける。
「ちっ…ダメだったか…死ね」
『死去の天才』をあっさりと封じる。
そもそもあんな腑抜けに負ける気がしない。
「…………私が…」
『E』が一歩前に出る。
「よぉ…『E』」
「…私はもう『E』ではありません」
「そんなのは知らん。俺の中だとお前が一番『E』に似合う。そして俺に近い」
「だとしても…私は生神死神です」
相変わらずいい女だ。
容姿はもちろん、性格は最高だ。
「なぁ『E』…無色はまだ凡才のままか?」
「答える義理がありません」
「そうか…なら始めようか…」
せっかくだから少しばかり楽しもうか…。
「『イレイズっ!!』」
「『イレイズ』」
相殺する。
もう『イレイズ』は封じた。
「ちっ…『イレイズっ』」
「『イレイズ』」
『E』は髪留めを用意する。
おいおい…早いぜ、それは?
「『髪留めが消えろ』」
髪留めを消す。
束ねかけていた『E』の髪が美しく広がる。
「……………私の本気が…怖いのですか?」
「俺の本気が怖いんだろう?まぁ…いいか。そこまで言われて逃げちゃ、男じゃないか。『Eの髪を留めろ』」
『E』の髪が束ねられていく。
「ツインテールも似合うじゃないか?」
わざとツインテールにする。
ごめん、俺の趣味。
「『消えろっ』」
「『イレイズ』」
相殺。
そろそろなりふり構ってられなくなってきた。
「残念だ『E』。もう終わろう」
『E』は大きく息を吸った。
「『消えろっ……!!!!』」
『E』の声が工場内に響く。
途端に工場全体が歪み始める。
「おいおい…ここは思い出の場所なんだよ。消されては困る。『消えるな』」
工場内の歪みが止まる。
この工場が消えないことを決まっていることにする。

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