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GENIUS
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GENIUS 1

プロローグ

君は『天才』という言葉を知っている?
という質問をすると多くの人が『知ってる』と答えるだろう。
だがそれは『天才』と会ったことがあるとは言えない。
そもそも『天才』とはどんな存在なのか。
有名なメジャーリーガーや、有名な棋士、はたまた有名な物理学者を『天才』と呼ぶ人が多い。
しかし彼らは『天才』と呼ばれるために余人には理解できないほどの『努力』をしてきたのではないか。
にも関わらず、『天才』という言葉1つで片付けてしまうのは悲しいことである。
つまり、彼らは『努力』の人なのだ。
話を戻そう。
『天才』とはどんな存在なのか。
天から与えられた才能、とはどういうものなのか。
この疑問に答えられる人は〇〇〇―〇〇〇〇―〇〇〇〇にお電話をください。
期待せずに待っています。
だってこの疑問を答えられる人なんて『天才』しかいないのだから。



第一章 『unhappy spiral』


「池上先生、わしは死んでしまうんかのぉ?」
「そんなことはありませんわ?ただ…ちょっと手術が必要ですね?」
「手術!?先生、検査もしてねぇで分かるんが?」
「えぇ…佐藤さん、タバコは禁止したはずなのに吸い続けましたね?」
「そ、それは……」
「とりあえず、この病院じゃ手術はできないから、大きい病院を紹介しますね?」
「先生…それで…病名はやっぱり…」
「早期発見で良かったわ……佐藤さんの病名は肺癌です」


池上病院は小さな病院である。
まわりに大きな病院が無い穴場のため、小さな病院だというのに患者が絶えない。
更に言うと院長である池上神子(イケガミカミコ)は腕の良い女医ということで評判が高い。
ちなみに結婚もしてない。
まぁ、結婚のことは置いといて、神子さんは腕の確かな先生である。
しかし、それは表の世界の姿である。
裏の世界での彼女の名前は生神神子といい、これが本名だ。
生神天才事務所、という怪しい事務所の所長である。
「無色くん、私のこと見て何を考えてるの?」
「いや…なんでもないですよ」
「もう…そこは素直に「神子さんのおっぱいを見て、妄想で揉んでました」って言ってもいいのよ?」
「俺は変態ですかっ!」
「私は…無色くんにだったら…いいのよ?」
「え……………」
「この20代後半の熟れた体……見てみたくないのん?」
「遠慮しておきます」
「あら?どうして…?」
「そのために俺を『発見』したんじゃないでしょう?」
生神神子は天才である。
もう少し詳しく言うと『発見の天才』とかで、『発見』することに関しては恐らく世界一の人間である。
神子さんにかかれば、病院の検査なぞ無用になる。
神子さんは『視る』だけで様々なこと『発見』できるのだ。
そして俺も『発見』されたわけだが、その話はまたの機会にしよう。
「無色くんを見た時は衝撃が走ったわ……」

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