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GENIUS
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GENIUS 13

「無色くん!死神ちゃん、まだ寝てるから起こしておいて!なんか用事があるらしくて本当は私が頼まれたんだけど、『あいうえお』に新しい子が入ったらしくてちょっと行ってくるわね♪じゃ♪」
と、言われたわけである。
生神天才事務所は神子さんの家でもあり、死神ちゃんの部屋ももちろんある。
部屋の印象は…いたってシンプル。
女の子らしくないと言えば女の子らしくないが、死神ちゃんの部屋と言われれば納得できる。
あと……良い匂いがする。
俺の男としての知的好奇心が先程から麻痺している。
「まぁ…起こすんだから寝顔を見るくらいしょうがない…よな?」
死神ちゃんの寝顔は…安心しきった、可愛い寝顔だった。
長い髪もスラリと伸びていて、寝癖なんて知らない様子である。
なんかドキドキしてしまう。
いや、起こさねば。
「し、死神ちゃん…起きて?」
「…………………」
反応無し。
こういうの困る。
「死神ちゃん!時間だよ!」
「…………………」
反応無し。
意を決して体を揺すってみることにしよう。
「死神ちゃん!(ユサユサ)」
「ん……んっ!」
バッと俺の手をはねのけると同時に布団もはねのける。
そっかー、死神ちゃんのパジャマはピンクかー。
助けてくれ!俺の理性が!
肩に触るくらいならいい…だろう…。
肩を掴んで揺する。
「死神ちゃん!早く起きないと、俺がマズいから!」
「ん………?」
うっすらと死神ちゃんが目を開ける。
「死神…ちゃん…?起きた……?」
「え………?」
死神ちゃんの目が完全に開き、パチクリと俺を凝視する。
「イレイふぐ?」
「ちょっと待ったーっ…!!!!」
急いで死神ちゃんの口を塞ぐ。
「俺、無色!人畜無害!ヘタレ!分かる…!?」
コクリと頷く死神ちゃん。
「ふぅ…『消える』かと思った……」
「…無色くん。どうしてここにいるの?」
「いや、神子さんに死神ちゃんを起こすの頼まれて…」
「……そう…」
死神ちゃんはムクリと起きればジッと俺を見る。
「…え…と?」
「着替えるから…」
「ごめん!」
すぐに部屋から出る。
いや、女の子の部屋には入るものではない。
〜♪〜♪〜♪
その時、俺の携帯電話が鳴る。
…?…知らない番号だ。
「はい…もしもし?」
「無色か!?死ね!!」
「…恋さん、さすがにヘコみます。てかなんで俺の番号を…」
「うっさい!!早く『あいうえお』に来い!!死ね!!」
「は?なんでですか…?」
「いいから早………ガタン……」
「……恋さん…?」
「…………………」
「…恋さん!?」
「…『ばいばい』…ツーツーツー…」
……誰…だ?今のは。
ガチャリと死神ちゃんの部屋のドアが開く。
「……どうかしたの、無色くん?」
「…恋さんと…多分神子さんがピンチだ」
俺達は『あいうえお』に向かった。



『あいうえお』に着く。
鍵は…掛かっている。
「イレイズ」
死神ちゃんがアッサリと鍵を『消す』。

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