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球児の夢
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球児の夢 7

「…小山すまなかった、俺のせいで…」
阿久根は唇を噛み締めて言った。
「もういいって、主将のくせに試合中に勝手に帰ったから天罰が下ったのさ」
小山はにこやかに言った。
「でも俺が…」
「阿久根、借りは試合で返してくれ」
「…そうだな、俺の力で国高を甲子園に導いてやるぜ!」
「ああ、その意気だ」

翌日、夏の県大会抽選が行われた。国浜高校の初戦は鎌滝東高校となった。鎌滝東は昨年の夏も初戦敗退という弱小高校だ。
いよいよ初戦の日、この日は小山と大橋が共に応援に駆けつけた。試合は小林が鎌滝東打線を無失点に抑え、攻撃では阿久根の2打席連続のアーチが飛び出すなど17対0五回コールド勝ちした。
「きゃーっ!監督凄いですよー!」
予想以上の結果に興奮する葵。それもそのはず、過去の練習試合でもこれほどの大量点をとったことがなかったのだ。いかに相手が弱小校であったとはいえ、打力のやや弱い国浜高校が一回戦に大勝し最高のスタートをきることになった。

二回戦の相手は田井高校。田井高校は実績のない高校で、昨夏は三回戦で敗れている。そんな田井高校と迎えた試合は、小林の二点タイムリーで先制すると中村のスリーランなどで加点し、7-0のスコア(七回コールド)で勝利した。

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