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クエストフォースエピソード2〜神から下された啓示〜
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クエストフォースエピソード2〜神から下された啓示〜 18

イージーの背中を見ていると、ヴィンは不思議と安心できた。
「よお!ヴィン、紹介する。俺の仲間のガイアだ」
「ガイアです、よろしく。ドラゴンキラー志望なんですよね?実は私もなんですよ、奇遇ですね」
微笑みかけたその男は、奥の個室に二人を案内する。
「早速ですが仕事の話をさせて頂きます、城に忍び込む手段ですが、用水路を使ってください、地図と鍵は用意しました、それでは私は他の仕事がありますので、この辺で…イージー…御武運を」
ガイアはイージーに道具を手渡すと、お辞儀をして、人混みの中にその姿を消した。
「やけに仕事が早いな…」呆然とするヴィン。
「以前から話はしていたからな。今夜侵入する、半日走ったんだ疲れただろ、それまで体を休めとけ」
その夜、用水路を走る二人の姿があった。
「思った以上に、モンスターの数が多いな、ヴィン大丈夫か?」
ヴィンは無言でイージーの肩を二度叩くと、モンスターの群れに一人で突っ込んだ。ヴィンに近付くモンスターは次々に倒れ、ヴィンの走ったあとには道ができていた。
「気にする事なかったか」
走るイージー、しかしいつになってもヴィンの姿が現れない。速度をあげ、遂に出口の扉まで辿り着いた。
「遅いぞ、イージー…へへへ」
肩で息をして座っている所からして、着いたばかりというのが分かる。
「ほら立て、先は長いぞ」ヴィンの腕を引っ張り、起こす。
「でこの後、どこ行けば良いんだ?」
「王の間だ、宝は王自らが持っているはずだ、『あれは』宝なんて呼べる物じゃない…、エミュには悪いが破壊させてもらう」
扉を開けると、暗闇に覆われた細い登り階段があった。
「奇襲をかける事になる、気を引き締めろ。しかし、王には傷をつけるな」
「注文が多いな…とにかく宝を破壊すればいいんだろ?」
イージーは頷くと大槍を構え走り出す、ヴィンも剣を抜くとその後を追う。
イージーは次々に扉を開け走る、まるで城の中を知っているかのように。出会う兵士たちも止めようとはせず、何故か敬礼をしている。その光景をヴィンは不思議に思った。
「イージー、お前何者なんだ…?」
イージーはその問いに答える事なく、走り続ける、そして立ち止まった。
「この扉の先に王がいる、分かっているな?」
「王は傷付けない、宝を破壊する、だろ?」
イージーは頷くと、真っ赤で大きな扉をゆっくり開ける。長い絨毯(じゅうたん)の先に、驚いた顔をした王が座っていた。
「赤獅子だと!?」
ゆっくり王の元へ歩み寄る二人、しかし二人の前に同じく二人の騎士が立ち塞がる。

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