PiPi's World 投稿小説

クエストフォースエピソード2〜神から下された啓示〜
その他リレー小説 - ファンタジー

の最初へ
 15
 17
の最後へ

クエストフォースエピソード2〜神から下された啓示〜 17

エミュは、急に笑い出した。
「でもね、私は鍵や宝の心配よりも無鉄砲で真っ直ぐ過ぎるヴィンさんの方が心配です。」
ルセリウスはそれに笑いながら同意して、こう言った「それは言えているな、けどアイツは強いさ。剣も心も未熟だが、人にとって一番必要な、人そのものとしての芯が何より強い。」
「芯ですか…」
エミュは走るスピードをゆるめずに上を向き空を眺めた。
(今、あなたは何をしているの?…ヴィン)

「だぁ〜、やっと着いたぁ〜!!」
ヴィンとイージーが神殿を離れてから半日ほどでタラッツ王国に着いた。
「ここが、傭兵の王国、タラッツだ。ヴィン…」
「傭兵の王国?」
「そうだ。ここ百年は戦争もしていないのに、やたらと傭兵を雇うんだ。もしかしたら正規の騎士より、傭兵の方が多いかもな。」
「それって、正規の騎士が怒るんじゃない?」
「当たり前だ。多分近い内に内乱ぐらいするんじゃないか?」
「ははは、まさかねー」
ヴィンは、イージーが言う冗談は冗談だけど冗談じゃないような気がしていた。 あえて、そこに言葉をはめるならイージーの言う冗談は予言や忠告だ…
「じゃあ、行こうイージー。真実を知るために…」
ヴィンにはあの神殿の宝の中身や謎の老人の秘密などが、この傭兵の王国で明らかになる気がしていた。二人は静かに傭兵の王国に入国した。



傭兵の王国タラッツに入国したヴィンとイージーはまず、盗賊ギルドを目指した。
「あのさ、盗賊ギルドって何でも屋なのか?」
タラッツに入って特に喋る事もなかったヴィンは頭の中で思い浮かんだ疑問を言ってみた
「あまり、そういう事を人前で喋らないほうがいいぞ」
「なんでさ?」
「あのな、コハルミが首領の盗賊ギルドは盗賊ギルドであって、盗賊ギルドではない」
「はぁ?意味わかんねーし、もっと、簡単に説明しろ」
その言葉にイージーは溜め息をついた。
「ギルドっていうのは、世界に認められた公式な組織だ、それが悪人の組織だろうとな。そして、コハルミのギルドは正式なものじゃない。認定された盗賊ギルドはプライドが高い、その事を聞けば一気に潰しにかかるだろう、そして仲間と思われた俺たちも…」
ヴィンを怖がらせるように言うイージー。しかし、ヴィンは怖がるどころか逆に嬉しそうな顔をする。
「コハルミはそんな簡単にやられない、それに…そのうち認定されるさ」
二人は盗賊ギルドにたどり着いた。イージーは手際よく手続きを行い中へと進む。

SNSでこの小説を紹介

ファンタジーの他のリレー小説

こちらから小説を探す