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月夜の姫
恋愛リレー小説 - 二次創作

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月夜の姫 1

「志〜貴♪」
俺を呼んだ彼女は人間ではない。髪は金色、白いセーター、そして赤い瞳。名はアルクェイド。吸血鬼だ…しかも真祖。しかし彼女は血を吸わない。まぁ…理由はいろいろなんだけど。
「志貴?どーしたの?」
俺の前で笑顔で尋ねてくる。可愛い。あどけない子供のような笑顔に俺はやられてしまう。
「行くか、アルク?」
「うん♪」
てことでデート…。俺の学校に。なんで学校かというとアルクとの思い出の場所だからだな。
「…ったく、なんで日曜まで学校来なきゃいけないんだ?」
「楽しいからいいじゃん♪」
「楽しいって言っても俺はほぼ毎日来てるんだぞ?」
「…じゃあ私といると楽しくないの…?」
しまった…そうゆうふうに捉えたか。
「妹やシエルと一緒にいたほうが楽しいの…?」
アルクにしてはやけに悲観している。そんなわけないだろ…
「俺はアルクと一緒にいる時が一番楽しいよ」
「…ホント?」
「ああ、秋葉は家で、シエル先輩は学校で嫌でも会うからな、まぁ仲がいい程度だ」
「…そっか、嬉しいよ、志貴♪」
そして一瞬だけ唇が重なる。
「えへへ…♪あれ?鳩が豆鉄砲当てられたような顔をしてるよ?」
そりゃいきなりキスされたんだからな…びっくりだっつの。
「志貴〜!!」
アルクは無反応な俺に眉間にシワを寄せている。
「悪ぃ…、ぼーっとしてた」
「私の魅力に呆然としてたんだ♪」
まったくのそのとおりであり、恥ずかしくて話題をずらした。
「暗くなってきたな…そろそろ帰らなきゃ秋葉に怒られるな」
「えー!!まだいいじゃん…!!」
「そうゆう訳にもいかねぇよ。俺もアルクとなら毎日会いたいけど時間ってのがあるからな」
むむむー…と腕を組み考えているアルク。そして…
「じゃあ毎日会えるようにするよ♪」
「…は?それどうゆう…」
と聞く前にアルクはシュバっと人間ではありえない脚力で家々の屋根を走っていく。
「嫌な予感がするな…」
次の日…気になって夜あまり眠れなかった俺に追撃が…
「兄さん、昨日はどちらに?」
「うっ、昨日は忘れ物を取りに学校に…」
「ふーん…」
なんで朝から妹に嘘をつかなければいけないのか…。まぁそれはいいとして…やはり気になる。俺は嫌な予感がしたが学校に行った。
「どうした遠野?シケたツラして?」
「うるさい、お前より悩みごとはいっぱいあるんだ」
「きつーっ!!」
…と少しオーバーリアクションをとる有彦。俺がきつくあたるのも仕方ない…はっきり言って、気になって気になってイラついてる。アルクには一般常識がきかない。故に何をしてかすか分からないんだ。早く学校終われと黒板の上の時計を見る俺…まだ昼…苦痛だ早く終わってほし…
その時…
教室の前のドアの廊下に金髪の女性がいたような気がした…。
「ははは…まさかな…」
ガラッ…スタスタスタ…
誰かが俺に近付いてきた…有彦だろう…どうせ奴がカツラでもかぶって…待て、横目で見ると女子の制服だ…そしてなぜクラスが静かに…?

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