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はみんぐデイズ
恋愛リレー小説 - ラブコメ

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はみんぐデイズ 10

さて、ヒナとアップルパイVSブルーベリーパイ討論をしていたら、すぐにヒナと別れる分岐路に着いた。
「それじゃあまた明日なー」
いつもの挨拶を交わすと、ヒナが何か思い出したような顔をした。
「ねぇハリ、昨日の現場に行ってみようよ」
「現場?」
「ほら、ハリが昨日電話で言ってた拉致監禁されそうになった」
いや、あれは拉致監禁だったのかな。そういうことをさらっと言うのもヒナらしいけどね。
「でも奔流も感じなかったし、行っても何も無いと思うぞ?」
「一応ね、ハリが奔流音痴なのかもってさ〜」

いや、本当に感じなかったんだけど。
「それに、待ちに待ったドラマが潰されるほどの事件が起こった場所だからね〜」
ぐ、こいつ、まだ根に持ってやがったか。
「まぁ無駄だと思うけどね」
ということであたしの家の前の道までヒナが来ることになったわけだ。
「確かここらへんだよ」
あの時は暗かったが、今はそこまででも無いために、少し風景が違って見えた。
「ふぅん。この馬鹿みたいに残ってる魔力はそのハリを拘束した男のものだね」
「な? それ以外は感じないっしょ」


「んー…でもなんか引っかかってるんだよね。ほんの少しだけ別の種類の魔力が混ざってる…ような」
「それだけ感知出来れば上出来よ、ヒナさん」
そこであたしたちは第三者の声を背後から聞いた。
『エリカ先輩!?』
おっと、またハモっちったい。
「うふふ、ご機嫌よう。何かお邪魔してしまったかしら?」
「い、いえいえ。だけど、なぜにエリカ先輩がここに?」
思わず訊いてしまった。ここ、あたしの家の近くだからさ。
「何故ってそれは、出番が少ないからに決まっているわ。キャラも増えてきたし」
「は?」

「あ、気にしないでいいのよ。ただ、あれなのよ、この勢いで人気投票とかされた時に備えて、アピールしに来たとも言えるわね。ああ、ごめんなさい、本当に聞き流して下さいな」
「は、はぁ」
なんとなくエリカ先輩が暴走してるっぽいのはあたしの気のせいかな。
「それよりエリカ先輩。それだけ感知出来れば上出来って…どういう意味です?」
ヒナはいつになく真面目に質問した。まぁヒナは魔法に熱心なところあるからなー。
「ええ、確かに三番目の魔力の奔流があるわ。ただ、その前にあたくしにも事情を聞かせていただけません?」
ってなわけで、エリカ先輩に昨日の出来事を包み隠さず話した。
そしたらヒナのやつがドラマを潰された話しまでしやがった。そこは論点ちゃうやろっ!
「うふふ、そうなの、そのドラマならあたくしも見ましたわ」
趣味はドラマ鑑賞ですの…と加えるエリカ先輩。もはや雰囲気でドラマが神格化されちゃうよ。
あたしも見よっかなー。
……そう言えば昨日助けてくれたあいつも見たいテレビあるとか言ってたけど、そのドラマだったりして。

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