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はみんぐデイズ
恋愛リレー小説 - ラブコメ

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はみんぐデイズ 43

「…意味不明…」
 一方、図書室にいるハリ達は、なにやら難しい雰囲気。
「…こんなラムネ、ウチの知ってるラムネやあらへん…」
 ハリとシノは、目の前の現実に困惑していた。
「………ほら、ハリちゃん。古代魔法の歴史」
「…やめて…これ以上…読み死にしてしまう…ぅ…」
「………ほらシノちゃん。空中武術の進化と発展」
「…ウチやなくて鳥さんが戦うのにぃ…」
 ラムネは、黙々と本棚を漁り続けていた。なぜ、ハリとシノがこんな目にあっているのかというと、時は数十分前に遡る。




「あたしもたまには読書してみようかな」
「ウチも絡み合う以外をたまには…」
 どこまでも続く本棚を見ながら、ハリとシノは呟いた。
 一段目から十段目まであるその本棚には、様々なジャンルの本がひしめきあっている。魔法学のような堅苦しいものから、ほろりとくる恋愛小説。はたまた、くすりとくるコメディなど、本当に様々なジャンルがあった。

「ラムネはレパートリーが広いなー」
「………うん」
「そりゃあ頭も良くなる…。ねぇ、ラムネちゃん、勉強になる本とか無い!?」
「ウチもS級になるためにやるか!!」
「………わかった」
 初めて見る二人のやる気に押されて、ラムネは本棚に架かっている梯子に、霧で作った分身を登らせた。
「………魔法の成り立ち=1=」
「ありがと!!」
「………かわいい鳥達BEST100」
「わー!! めっちゃプリティー!!」
 シノには全然勉強に関係無い物を渡しているのに、当のシノはめちゃめちゃHappyそうで、ラムネは若干対応に困った。

「ほぅ…魔女は鍋を主に料理に使う…」
「きゃー!! クリムゾンフラミンゴー!!」
「クリムゾンフラミンゴ!?」

 多少うるさいながらもきちんと勉強をしているハリとシノを見て、ラムネはこう思った。
(………もっと頭良くなってほしい)と。
 こどもならではのピュアな気持ちを抱いたラムネは、さらに手助けをするため、再び本棚のほうに振り返った。

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