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はみんぐデイズ
恋愛リレー小説 - ラブコメ

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はみんぐデイズ 39

声が震え、視界が霞む。そしてヒナの目からは再びボロボロと涙がこぼれ落ちてきた。
「ふ…ふえぇ〜」
もはやこうなったら止まらない。抱きしめ魔モード全開でミツルの腹に抱きつく。
「ふぇぇ…Σぁぁ〜」
「…ん……んぐぅ…何か…苦し…ぐるじ…」
「ふえぇ〜」
もはや抱きしめすぎてミツルのあばら骨が悲鳴を上げていた。
「死ぬ…じぬ…ってヒナ!?」
ミツルはようやく苦しい理由が分かって嬉しいやら苦しいやら…というか苦しすぎて訳が解らなくなっていた。
「ふえぇ〜〜」
バキボキベキメキャ。


「は、はうあ〜!ギブギブ! バキッて言ったバキッて!」
まさにピンチ…というかまさにキャラクターが一人減る瞬間である。
しかしその時。
「失礼します…あら、誰もいらっしゃらないのかしら?」
その声はエリカだった。
何故こんな所に? ミツルは不思議に思ったがこの際細かいことを気にするのはやめた。
「り、立花院先輩ーー! ヘルプ! ヘルプミ゛〜〜〜〜〜」
「あら、もはや皆さんが忘れているような苗字で呼ぶ方は誰かしら?」
エリカは声で悟ったのか慌てて、しかし優雅さを忘れずにベッドスペースのカーテンを開けた。

「よ、良かった! た、助けて下さい!」
ミツルは天使が舞い降りたかのように泣いて頼んだ。
しかし天使はかすかに顔をしかめた。
「ふ、不潔……」
「え゛っ?」
つまりはこういうことである。
@保健室

Aベッド

B男と女

C………。
「いやっ! 違っ! あっ! イクッイクッ(骨が)!」
「イクッ……って…」
エリカはほのかに顔を赤く染め、立ち尽くしている。
「えっいや、違くて」
しかしミツルの弁解が終わらないまま、ヒナがターゲットを変更した。
「エリカ先輩ぃぃ〜」
「あら、あら、ええっと……これはどういう事かしら?」
エリカは完璧に勘違いをしているようである。
つまりはこういうことである。
@イクッイクッ

Aヒナ泣いている

Bこっちに逃げてきた。

Cえ、保健室に連れ込んで無理やり?

D…………。
「立花を司る氷の精霊よ、汚れ深き罪人を氷刑に処せ」
エリカは右手をミツルにかざし、呪文を唱え始めた。
「ひっ…」
するとエリカの周りに氷の精霊が4体程現れ、大きな氷柱となった。
「あ、あのですね、先輩…」
「問答無用ですわ! 頭を冷やしなさいな! 征きなさい『アタリブの蒼剣矢』!!」
「なんで俺だけこんな目に〜! にぎゃーーーーー!!」

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