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はみんぐデイズ
恋愛リレー小説 - ラブコメ

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はみんぐデイズ 31

「つまり朝月サンの周囲から熱エネルギーが奪われて気温が下がり、空気中の水蒸気が凝固して氷の矢を形成したんデスヨ」

へぇー、そんなこともできるのか。
感心してるあたしをよそにミツルはヒナに背を向けて立ち去ろうとする。

「あ〜ん、納得できな〜い!なんで私があんな雑魚に、あんなΣに負けなくちゃいけないの!?もう怒った!喰らえ、朝月流奥技『風神招撃』」

3mくらい風の巨人が生まれ、ミツルの背中に拳を振り下ろす。

「危ない!」
「えっ?」

拳がミツルに襲いかかる。

しかしその直前で巨人の拳は止まっていた。
ロボさんがなんと片手で受け止めていたのだ。

「朝月サン、背後から攻撃するのは卑怯デスヨ」

こうしてロボさんの介入でようやく『第1次朝三墓死戦争』は終わった。
第2次以降もあるのか?



時と場所は変わり、結果発表が行われるグラウンド。
ここで、掲示板式で番号が発表されるのだ。
「まずは皆月から行くかー」
後ろから八坂先輩の声がする。
「っていうか、なんで先輩いるんですか!?」
「にゃ?ウチは試験受けとらんもん♪だからなー、見届けてやろうかなと。何?拒否ったらムービー?」
「ッッ…!!」
ひらひらと携帯を持つ先輩。
なんだ…あの優越感に浸りきった笑顔は…。
「とりあえず行ってみよかー」
完全に先輩のペースに乗せられたあたし。
これがあれか…生徒会本部の実力か…。
「皆月の番号は?」
掲示板の前に立つと、たくさんの番号が書かれた紙が貼ってあった。
あたしの番号は3-21。
どうしよう…落ちたら…バカ決定!?
「3-21…3-21…」
数字の羅列を上から目で追っていく。
18…20…21!!
「あっ…たぁぁぁぁ!!!」
「の?ほんまやー♪良かったな、皆月。はい、プレゼントとしてあんたのムービー…」
「いらないですよッッ!!」

喜びもつかの間。
背後で、ものものしいオーラを放っている少年がいた。
「俺だって正式に受けとけば…ふふふ…ふふふふ…」
「ミツルかい…」
肩を震わせ、笑いとも泣きともつかない表情を浮かばせている。
実技だけなら一流なんだがな…。
「雑魚はだまりなさーい♪」
必殺ヒナパンチ炸裂!!本人に悪口のつもりはないのだが、…なんつーか…思ったことをハッキリ言い過ぎと言いますか…。
「俺…勉強してくるぁ…ヒナ!!そん時は頭脳でも勝負だ!!」
「せいぜい頑張ってΣ♪」

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