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はみんぐデイズ
恋愛リレー小説 - ラブコメ

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はみんぐデイズ 29

途方に暮れるあたしの目に救世主、もといロボさんの姿が映る。

「ロボ…じゃなくてローレン先生!二人を止めてください!」
「止めなくても大丈夫デスヨー。生徒会執行部も公認してるようデスシ…」

いや、この鳥の先輩は面白そうだからっていう理由で黙認してるだけですよ?

「っていうわけで始まりました!第1回ドキッ、女だらけの水泳大会改め、第1次朝三墓死戦争!実況のウチ、八坂シノと解説のローレン先生でお送りするで〜」

「…八坂先輩、いろいろとツッコんでいいですか?」
「ひとつだけならええよ〜」

たったひとつか〜
こんなにいっぱいあるのに…
どれにしようかな…

「じゃあ第1次朝三墓死戦争っていうのは何ですか?」
「そんなん決まっとるやろ。『第1次』『朝』月ヒナVS『三』条ミツル、『死』んで『墓』に送られるのはどっちだ『戦争』の略や!しかも故事成語の『朝三暮四』を掛けてウチの博識ぶりもアピールしとるんや!」


『墓』と『死』が入れ替わってるし、博識ぶりじゃなくてバカっぷりをアピールしてるし…

「皆月、なんか言ったか?」
「な、何も言ってないですよ!」

またまた読心術!?
この学校のC級以上の生徒はみんな読心術が使えるっていう隠し設定でもあるのか!?

「そんなん言うとるうちに本当に始まったようや」

見ると二人の魔力がかなり高まっているのが分かった。

「そっちからかかって来いよ」

うわ、ミツルがヒナを挑発してる!
悪い事は言わないから前言撤回しとけ!
じゃないとヒナが…

「じゃあお言葉に甘えて〜♪」

って言うのは決まってるんだから!

「喰らえ〜ウインド・カッター」

でももう遅かった。
ヒナの魔法がミツルに迫る。

「出たー朝月選手のウインド・カッターや!解説のローレン先生、どうですか?」
「ウインド・カッターは初歩的な<風>の攻撃呪文デスガ、朝月サンのは空気がよく圧縮され、研ぎ澄まされてマスネ。当たったらヒトタマリもないデスヨー」



終わったな…
あたしがヒナの勝ちを確信した瞬間、ミツルに襲いかかるはずだったウインド・カッターがミツルの体を避けた。

「えっ、なんで〜?」

驚いているのはヒナとあたしだけのようだ。
実況と解説の二人は「なるほどな〜」とか「さすが三条クンですネー」とか言ってる。
ヒナは何度もウインド・カッターを繰り出すが、尽く当たらない。

「ローレン先生、どういうことなんですか?」

あたしにはさっぱり意味が分からなかったので、ロボさんに訊いてみた。


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