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はみんぐデイズ
恋愛リレー小説 - ラブコメ

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はみんぐデイズ 27


もぐもぐ。
もぐもぐ。
きゅぴーん!!
「おーいしいぃぃぃぃぃ!!!」
そうだ!!これが本来のあたし!!結果なんてどーだってイイ。結果に至る過程。それが大事なんだ!!
よっしゃ元気が出てきた!!ありがとうブルーベリー!!
「いぇーい♪」
意気揚々と部屋中を一人で駆け回る。奇声を発しながら。
そこであたしは、残念なことを思い出してしまった。
「一人で何ハイテンションやってんだ…あたし…」
切ない。切なすぎる。
手に持っていたブルーベリーパイは既に胃袋の中におさまり、あたしの胃液に攻撃されているだろう。
一人ぽつーんと部屋の中央に立つあたし。テンションが急に上がった後は疲れるのだ。
その時、テレビから声が聞こえた。
『今日の1位は乙女座のあなた♪嬉しいことが続きます!まさしく今日はLuckyDayとなるでしょう!!ラッキーアイテムはブルーベリー。さらなる幸せがあなたを待ってます♪』
乙女座!?あたしだ!!
どん底まで落ちていたテンションが再びMAXに戻る。
しかもラッキーアイテムはブルーベリー!!食べるしかない!!
「絶対合格いぇー!!!」
再び奇声を上げ、部屋中を駆け回る。はたからみれば、軽くサイコさんに見えちゃうかも知れない。
まぁそんなのはどーでもイイ。ここは家の中だしな。
「ハリはサイコさんになっちゃったの〜?」
「ヒナ!?」
気付けば、窓からヒナが覗いていた。
「どこから見てた!?」
「ん?パイをすごい勢いで食べたところから。」
「約30分前!?」
「ハリって一人の時でも楽しそうなんだね♪」
ニコニコと微笑むヒナの背後に、もう一人、満面の笑みを浮かべた人を見つけた。
「皆月ハリ、独り言ムービーゲットや〜♪」
「八坂先輩!!なんでここに!?」
「ん〜?学校に行く途中に朝月に会ってなー…覗き見してみたら……にゃはははは♪」
…うぜぇ…。
満面の笑みの八坂先輩に殺意がどんどん湧いてくる。
「ヒナも八坂先輩も、出てけー!!!!」

こうして今日も、大変そうな一日が始まった。

「はぁ〜」

それから十数分後、あたしは制服に着替えて、ヒナと一緒に登校していた。

「ハリ〜そんなに溜め息ついてたら幸せが逃げるよ〜♪」
「そや、そや、朝月の言う通りやで?」
「誰のせいですか!誰の!だいたい何でまだ先輩がいるんですか!?」
「そりゃ決まっとるやん♪ウチも学校に行くからや」

まあ、確かにそうだけど…

「先輩、その事はまあどうでもいいんですけど、さっきのムービーは消してもらえませんか?」

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