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はみんぐデイズ
恋愛リレー小説 - ラブコメ

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はみんぐデイズ 17

「あ…はい…すみません」
すると先生の手からあたしの胸に何かが流れ込んで来るのが分かった。
「まぁ、私も貴女が長節詠唱みたいなことするから、驚いたのだけれど」
「見てたんですか?」
ちょっと恥ずかしくなって尋ねた。
「ええ」
先生はまるで出来の悪い子供に向けるような微笑ましい苦笑を浮かべた。
「…あら?」
「?」
大人しく魔力供給を受けていたあたしはクリス先生の間の抜けた声にギョッとした。医療ミスっすか!?
あ、なんだかギャグ言えるくらいは回復したみたいだな。

「どうも供給が上手くいかないと思ったら、もう体が悲鳴を上げてるわ」
「…というと?」
悲鳴って怖いなーオイ。
「ちょっと頑張りすぎちゃったみたいね。でも魔力はもう入れたから、あとはしっかり時間を取れば元通りになるわ。まぁ、レッスン2はお休みしなさい」
「え゛っ」
「ふふ、また倒れられるこっちの身にもなってね」
「ぐ…」
「あら、可愛い子ね…。シノさんには私から言っておくわ。あ、そうそう、こんな機会は少ないから他の訓練の見学でもしてくると良いわ」見学か。
確かに他のところもさっきから炎が上がったり、巨大な植物が伸びてたりと、なんだか面白そうだ。
「そうですね、じゃあお言葉に甘えて」
あたしは早速立ち上がると歩き出した。
「あらあら、元気な子」
という言葉でちょっと小走り気味になったけど。

さて、じゃあどこに行こうかな。
『火』は知り合い居ないからヤだし………ん? あ、そういやミツルがいんじゃん。忘れてたー。あいつ頑張ってんのかな。
『水』はエリカ先輩か。
『土』はー……あいつがいたりするんだよね………。

なな、何考えてんだあたし、あ、そうだロボさんとかもいたりして〜、は、ははは…はは…。
「そうだな〜…」
あたしは少し悩んでから、そこらへんにあった木の枝を拾ってアミダを書き始めた。
「アミダ♪ アミダ♪ おっと、ここに線入れたら無限ループになっちまう」
あたしは三本の線に無数の線を入れてアミダを完成させた。
「じゃ〜〜〜ココ! こー来てあー来てこーなって、ぐるーんって回って……」
そして約5分かけて、たどり着いたのは『みず』だった。
「エリカ先輩教える側だからな〜、話せるかな」

まぁ本分は見学なんだけどさ。
ということであたしは『水』属性の訓練所――まぁすぐそこだけで――に向かった。

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