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パニックスクール
恋愛リレー小説 - ラブコメ

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パニックスクール 20

「でもそれじゃあ持たないだろう?」
「持たなかったらそれでも良い。」
「良くねぇよ。」
「大きな声出すと回り迷惑。」
「う〜…なんて奴だ。」
「私、里奈。」
「……話にならん。」

一方
「もうっ…なんで魚崎君ってあんなに……」
不平を言いながら食堂を出る絵美であった。

キーンコーンカーンコーン
午後の授業も終わった。
「さぁてと……帰るか……」
昨日古武術の師匠に「明日は行けると思う」といったため今日は真っ直ぐ帰ったほうがよいだろう。
「あ!斉藤。」
「え?あ、魚岬君……」
「斉藤、今帰りか?」
さっぱりした性格の洋平は絵美に話しかける。
「うっうん……。あの……さっきはごめんなさい…」
「は?」
「お昼の……」
「あ、ああ。気にしてねえよ。」
「帰り…一緒に…。良いですか?」
「ああ。」
気まずい空気が二人を包むが、洋平はそんなことを気にしない。
「斉藤、大丈夫か?」
「…うん…。あの…河端さん…だっけ?」
「ああ、河端 里奈がどうした?」
「彼女……何だか…絵に描いたみたいな美少女よね……?」
「そうか?子どもっぽいぞ?」
「そうだけど……」
「俺は斉藤の方が綺麗だし、良いと思うぜ。」
全く他意のない発言だったが、絵美にとってはかなりの破壊力を持った一言であった。
「あ…えと…」
それきり絵美は言葉が出なかった。洋平も
「ま、元気出しな。」
と言ったきりであった。

洋平は絵美を家まで送り、そして自らも帰宅した。
「ただいま。」

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