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空はいつまでも…
恋愛リレー小説 - 少年/少女

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空はいつまでも… 6

「へ──…、誰?」
俺がそう聞くと、ますます麻ちゃんの顔は赤くなった。もう気のせいとはいえない。
耳まで真っ赤で、その姿がまた可愛い。
「‥‥な、内緒です。」
「俺の知ってる人?」
「せっ、先輩こそ誰か好きな人とかいるんですか?」
麻ちゃんを質問攻めしたが、話をこっちにふられてしまった‥‥。
「誰なんですか?教えてください」
そう言って、麻ちゃんはオレに言い寄ってきた。
それにしても顔が近いって「わかった。わかった。言うから、顔が近いから少し離れてちょうだいよ」
「えっ?あっ、す、すいません。なんか失礼な事をしちゃって…」
いや、失礼というよりなんか、恥ずかしいんですけど…
「年齢は…」
麻ちゃんはオレの言葉に目を輝かせながら待っていた…だが、麻ちゃんの顔はどんどん不安に満ちた顔になり、そして…
「や、やっぱり、やめてください!!」
「えっ?」
「ま、まだ聞きたくないです!!」
「なんで?」
「えっと、それは…え〜と、私にも好きな人が出来たら先輩の好きな人を聞かせてください!」
「じゃあ、さっきなんでオレの好きな人を聞こうとしたの?」
オレの言葉に何故だか反応して、(たぶん)徐々に顔を赤くし始めた。
「そ、それは、あれですよ、気分ですよ、気分!!」
オレ、あまり問いつめても悪いと思い「ふーん」とながした。麻ちゃんは、ほっとして時計を見たするといきなり「先輩、もう9時5分前ですよ!?」と言い、オレも時計を見た、すると本当に5分前だった。あわてて代金を払い店を出て、途中で麻ちゃんとわかれ走ってオレは家に帰った。すると途中で雨が降り始めた。それから家に着くのかと前を見ると、亜由美が傘をさしながら外で待っていた。
「遅いっ!夕飯作って待ってるってゆったじゃない。」
亜由美は冷ややかに怒っているようだ。気のせいか口調がいつもよりキツイ感じである。
ちょっと待て。確かに、夕飯何がいいかは聞かれたが待ってるとは約束してないぞ?!
「あのなぁ……俺だって色々あんだよ。」
そう言って、亜由美の傘の中に入り込む。

「冷めちゃうじゃない……せっかく作ったのに。」
亜由美は下を向いてポツリと言う。雨音にかき消されてしまう程の小さな声で……。

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