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同じ空の下で…〜空はいつまでも…2nd〜
恋愛リレー小説 - 少年/少女

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同じ空の下で…〜空はいつまでも…2nd〜 4

僕にとっての、みっちゃんはこの世で一人だけなのだから…
「じゃあ、美香さんで…」
「『さん』はいらないよ」
この女性は、どーしても、僕に名前を言わせたいらしい…
「みっ、…美香」
僕が言った途端、美香さんは僕にステキな笑顔を向けてくれた。
だが、僕は…
「…さん」
美香さんは、それを聞くとため息をついた。
「まぁ、いいや!よろしくね、マーくん」
ズキンと心が痛んだ。
今度は『ちゃん』じゃなくて『くん』だ。
「どーしたの、マーくん顔色が悪いよ」
何でもないと僕は言ったが顔が何でもなかったらしい。
「じゃあ、今日からここに住まわせてください」
「大丈夫っす………って、あれ?」
何言っているんだ。この人は…
「あのね、僕も一人暮しをしていてね。最近寂しいと思ってたんだ」
「そんな事を言われても…美香さん」
「『さん』はいらないよ」
そんな満面の笑みで言われても…
僕はその後、美香さんの巧みな話術により一緒に暮らす事になってしまった。
「なんだかな…」
でも、美香さんのおかげで気持ちが少し楽になっている気がする。
「あの人、どうやって家まで来たんだ…」
それも、倒れている僕を連れて…
僕は、様々な謎を抱えながら寝た。

12/7(月)
なんか、誰かに頭を撫でられてる気がした。
「みっちゃんなの?」
寝ぼけた声で、僕は聞いた。
「うん。僕、みっちゃんだよー!!」
いや、みっちゃんはこんな反応しない。
「美香さん。何、人の頭を撫でているんですか!」
美香さんが僕の頭を撫でていた。
「どうも、すいませんだよ」
「いや、そんな正直に謝られても困るんですけど…」
「今度からは、起こさないように撫でるよ」
「いや、撫でるんですか」
はぁー、彼女と別れた日に他の女の人と住むことになったなんて…
正直、最低な男のする事だと思う。
「マーくん。今日、学校でしょ?」
「マーくんって言うのやめ……あっ、学校だ」
僕は慌てて制服に着替えた。
「何、ジロジロ見てるんですか」
「マーくんの身体を見てるんだよん」
「変態じゃないですか、それ…」
「もう、僕は空気みたいなものだと思って、着替えてよ。もしかして、恥ずかしいの?」
図星だった。
「わかりました。着替えますよー!」
もう、僕はやけくそだった…
「美香さん。今日は家にずっといるんですか?」
僕は着替えながら美香さんに聞く。
「今日は、家に戻って荷物を取りに行こうと思うんだ」
やっぱり、住むとかいうのは本気なんだ。
「じゃあ、僕、学校行くんで一緒に出てくださいよ」
「えー、僕も出るのー?めんどくさーい」
「もう、ぶつくさ言わないでくださいよ」
美香さんは、面倒くさそうにだが、ちゃんと僕の言うことに従ってくれた。
「じゃあ、僕が帰ったら美香さんの家まで荷物を取りに行くので美香さんは、自分の家で待っていてください」
「えぇー、それまで僕どうするのー」

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