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tomoka
恋愛リレー小説 - 同性愛♀

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tomoka 6

自転車を漕ぎながら、アキラのことを考えてみる。

あたしがアキラだったら、朋子から好かれたら嬉しいだろう。

友達にだって話すだろう。
でもアキラはその気を見せないし、誰にも言ってないみたいだし。

いや、直樹に言ってないだけなのかな。

「次の飲み、いつだったけ…」

サークルのメンバーの顔を思い起こす。
直樹に飲み会で聞いてみよう。と心に決めて、その日はこれで終りにした。


「好きな人がいるんだ。」

「忘れられないんだ」

─だから?

「別れよう」

─分かった。



「行かないで」

またこの夢。
去年から、もう何度見たか分からない。
今では相手の顔も思い出せないけど…
あの時は、そんな言葉を言えなかったのに。
毎回あたしは自分の声で目が覚める。

それがあの時叫びたかった言葉なんだって認めるのに半年かかった。

認めてからも、絶対言うもんかって思ってた。

あたしはプライドが高いから。そう呟いて苦笑してしまう。
今日はバイトが休みだから、朋子には会えないな。

学校に行って、帰りに街に寄ってバイト代が入ったら買うものを決めておかなきゃ。

そんなことを考えていたら、サークルの友達からメールが来た。

今週の水曜日か。
バイト終わってから行くね、と返信する。

直樹来るかな…
メールしてみよ。

朝ご飯を食べて、学校に行く準備をしていたところで携帯がなる。

あ、行くみたい。…心なしか気分が弾む。
直樹とは1年生からの付き合いで。

オシャレで優しくてテニスも巧いから上下を問わず人気があって。

女運が悪いのか、彼女はここ3年ずっといないようだった。

あたしは飲み会の度に彼女出来た?と聞くのだけど、いつも首を振られた。

だから朋子とのことも直樹の味方をしてあげたいのは山々なんだけど…

タイミングが悪いとしか言いようがない。

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