大好き 5
俺は観念せざるおえないと思った。
このまま高城の好きなようにされて、男として誰にも言えないような辱めを受けるのだと胸が苦しくなった。
「ふっ・・やっと言いやがったな・・」
高城のポツリとした呟きが俺の耳を撫でた。
「え?」
「だからよ、やりてーんだろ?カインとよ・・」
そう言いながら高城は、ゴムから指を外し、ポンポンと俺の膨らみを手の平で叩いた。
「その気持ち、ちゃんとカインにぶつけてみ?
真直ぐな裕樹の想い、絶ってー届くと思うぜぇ。」
そう言うなり高城は立上がり、パンパンと白灰の尻を叩きながら倉庫の扉を開けた。
「あ、カインとやる前に、ちゃんと皮ん中も洗っておけよ!」
「おっ!大きなぁ」(お世話だ!)と言おうとした語尾は、高城の背中を見て飲み込んだ。
あばよ!とでも言うかのよに、背を向けたまま手を振る後ろ姿は大人だった。
(俺に本心を気ずかせる為に、高城はわざとやったのか?)
その思いは尻に当った、棍棒のような高城の感触を思い出し、直ぐさまに打ち消した。
それでも、こうでもされないと逃げ腰だった自分に気づかされたのは確かだった。
「ありがと・・な」
俺は小さくなる高城に向かい、小さく呟いた。