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大好き
恋愛リレー小説 - 同性愛♂

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大好き 4

(ちょ、ちょっと止めてください・・)
その言葉は、塞がれた掌で発することはできなかった。

首筋に滑りを感じ、俺は身を石のように固くした。
その滑りが高城の舌であることは、目で見ずとしても分かり、全身に鳥肌が立つのが分かった。

耳朶を甘噛みされて、やっと「ぃゃ・・」と言う言葉だけが、外気に接した。

「ふっ裕樹・・可愛い声で鳴くじゃんか・・」

高城は背後から脚を開き、その間に俺は挟み込まれた。
腰をグッと寄せてくる高城の恥骨が、俺の尻に当る。
その中心の柔らかな存在が、高城の分身であるのは、同じモノを持った男として嫌でも分かった。

「くぅぅぅぅぁぁぁぁ!・・・・」
俺は懸命に身体を振り、抵抗の意志を顕著に表わす。

しかしその動きが返って高城の男を刺激したことに、俺は後悔の念を感じずにはいられなかった。

尻に当った高城の柔らかな存在が、ゆっくりと首を擡げ始めたのが分かったのだ。

「ま、まじで止めてください・・」

口を覆っていた掌は弛んでいた。
僕は涙声で、高城に哀願するしかなかった。

「そんじゃよ・・裕樹、お前もおっ勃ててみろや。」

「な、何で俺が?!」

「俺だけがおっ勃てるなんて、間抜けじゃんか。これでも俺はこの学校を仕切る高城譲なんだぜ。」

(そんな事は知らねーよ・・)と思いつつも、俺はそれを口にはできなかった。
「だからって、俺が勃てたところで、どうなるもんでも無いんじゃ?」

「分かってねーなー・・これは男のプライドの問題なんだ・・」

「へ?男のプライド?」
高城が何を言っているのか、俺には全く理解出来なかったが、それでもこんな状態を回避できるのならば、それはそれでいいかと思えた。

現に俺は、中学の時分から仲間内で集り、アダルトビデオの観賞会を何度も行なってきた。
それは当然、自慰行為に発展する訳で・・だから俺は、自分の興奮した逸物を同性に見られることには慣れていたのだ。

「分かった、勃てりゃーいいんだな?勃てれば・・」
俺は半ば開き直り、ふて腐れるように言う。

「ああ。じっとしてろや・・」
熱い息と共にヤニ臭さが鼻孔を突き、俺は苦い顔を作るが、高城はそんなことはお構い無しの赴きで手を伸ばしてくる。
俺は身を固くしながらも、全身を高城に預けるしかなかった。

背中に高城の熱い体温を感じた・・
尻に当る昂りは依然と衰えてはおらず、その勢いは増していた。

俺はぐっと奥歯を噛み締める。
カチャカチャとベルトを外す金属音が倉庫に響いていた。
続いて、ジィーとジッパーを下げる音が俺を羞恥の世界に誘った。

「ふっ・・洒落たの履いてんじゃんねーか・・」
それは、何時しか女の子と向かえるその日の為に、バイト代で買ったデザイナーズブランドのローライズだった。
皮肉にもこんな形で、しかも同性の高城に誉められるなどとは思ってもいないことだった。

それでも、開かれたズボンを下げるのに手こずる行動が分かり、俺は尻を持ち上げ、それを手伝った。

足首から抜かれたズボンは放り投げられ、跳び箱の上にだらしなく垂れ下がった。
上履きと共に脱がされた靴下も、運動マットの白灰で粉塗れになっていた。

意外にも繊細な指をした高城の手が、ヘソの下をゆっくりと撫で始める。
その小そばゆさに腹筋に力が入る。
「綺麗な肌してんな・・」
「なこと、言うな!」

高城の声を聞きたくなかった。男の声を聞きたくなかった。
俺はこの触手は女性からの行為だと、自分を言い聞かせたかったのだ。

滑り下がる高城の指が、ローライズのゴムに掛かった瞬間、俺は固く目を閉じた。

鳥肌にも近い、ぞわぞわとした寒気が全身を駆け巡った。
他人にこんな風に身体を触られた経験の無い俺は、今更ながらにして、高城に了解したことを後悔していた。

それは当然の事ながら、AVを観ながら友達の横で勃てるのとは訳が違うのだ…
逸っそこと、これが青臭いクラスメートとだったなら、まだ悪戯心でこの触手も楽しむる事も出来たのかもしれなかったが、高城とではそうもいかなかった。
高城は、すっかりと完成された男なのだ…。

自分は確かに男のカインに欲情もしたが、それはカインという、ある意味女の子顔負けな可愛らしい男子で、
自分がしたいのは、カイン一個人に特定されるのだと、つくづくと分からされた。

高城の指が僕のパンツを捲り上げた瞬間、僕は渾身の力でそれを振払った。

「嫌だ!僕がやりたいのはカインだけなんだ!カインとじゃなきゃダメなんだ!」

高城の動きが止まった。
上げられた前立てはゴムが伸ばされたままに、その中身は丸々と見えていた。

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