PiPi's World 投稿小説

nao
恋愛リレー小説 - 同性愛♂

の最初へ
 9
 11
の最後へ

nao 11

「なぁ、直樹?」

「ん、どした?」

「…歯に海苔付いてるぞ?」

「マジ?ちょっと俺トイレ行って来るわ。」

行った…か?
直樹の姿が見えなくなったのを確認すると、俺はお茶で口の中のものを流し込んだ。

どうやらアイツは、塩と砂糖を間違えたらしく。
ま、色も形も似てるし、しょうがないよな?
俺は誰にともなくそう呟くと、残りのオニギリを口に詰め込んだ。

俺も結構ハマッてんなぁ…

あ、直樹だ。探してる探してる。

俺らが通ってる大学は、飯時になるとすごく混む。

だから一回席を離れると、アイツはどこに俺がいるのか分からなくなるみたいで。

俺はそんなアイツを見ているのが面白かった。
いつ俺のことに気付くか、ニヤニヤしながら見てると、アイツは他の知り合いを見付けたらしい。

楽しそうに話し込んでいるアイツを見ていたら、ふと昨日のことを思い出した。

「気になるヤツができたかも。」

確かにアイツ、昨日俺にそう言ったよな?
昨日酔ってたし…

俺の聞き間違いかもしれないよな。

でも気になる………。

はぁ。

「溜め息つくと幸せ逃げるらしいよ?」

「いーんだよ。俺はもう十分幸せもんだから。」

無事(?)帰ってきたアイツと軽口を言い合う。

SNSでこの小説を紹介

同性愛♂の他のリレー小説

こちらから小説を探す