トワイライト☆ドルチェ 2
「…記憶が無いの?」
少女は俯き
「わからない…」
「まいったわね…ιどうしたものかな…ん?」
翡翠は少女の指にある指輪を見た
「…ミシェルの指輪?…貴女…巫女なの?」
「み…こ?」
少女は何かわからないように顔を上げた
「…大変なの拾っちゃったな…」
翡翠は少し頭を抱えた
「あ…あの…ごめんなさい…」
少女はアイスブルーの瞳に涙をためた。
「あ…そういう意味じゃなくてな…ι」
翡翠は頭をかきつつ苦笑いし、少女にこう言った
「一緒に…くるか…??」
「え…え?…いいんですか?」
少女はオドオドし翡翠を見つめた
「大丈夫よ、…それにここに貴女一人置いて行くのも気がひくしね」
翡翠は笑いながら答え手を指し伸ばした
「行きましょう?」
少女は泣きそうになりながらその手を握り返した
こうして…二人の旅は幕を開けたのだった。
ーーー
??「では、『マージナル』の捕獲に失敗したのだな??」
??「はっ…どうやら翡翠と名乗る見慣れぬ武器を使う女が『マージナル』を連れ、移動を続けているようです。」
「…くっく…面白くなってきたな。」
「そうでしょうかι私には危険因子が増えるだけに思えますよι」
「困難は多い方が達成感がでかいだろう。」
ーーーー
「そう言えば名前がないと不便ね?」
「名前…ですか?」
「そう、名前、いつまでも貴女〜とかじゃいやでしょう?」
少女は困った顔をする
「そうね、…目が蒼くて綺麗だし…葵(あおい)でいいかな?」
「…あおい…はい♪」
葵はとても嬉しそうに笑った
「決まりね」
翡翠はクスッと笑った