サクラ 7 「俺は莉子の事…」 海里は俯き顔を手で覆っている。「ごめん、いいの。困らせちゃったね」 「いや困らない」 「え、と」 どういうこと? 「俺も…好きだよ」 「………」 固まった。うそ!夢? 「帰ろうか?」 まだあたしは固まったまま。 「え?」 「帰ろう」 海里はとても穏やかな笑顔をしている。 前とは違うのは手を繋いで帰っているという事。 ー…好きよ 海里… 素直になってよかった。ありがとう。藤永。 END