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学園の花婿
官能リレー小説 - レイプ

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学園の花婿 226

「わぁ〜!お姉ちゃん、これが温泉なの?」
良一は目の前に広がる温泉を見て一目散に走り出す。
「そうよ、良くん。良く〜ん、温泉はお洋服を脱いでから入るのよ〜?」
「うん!」
良一が珍しくはしゃいでいるのを見て、麗那はとても嬉しかった。
ただ、服を着たまま入りそうな勢いなので、一言注意しておく。
勿論サラが良一の後を付いて回り、良一の服を器用に脱がせているが。

麗那達も服を脱ぎ、良一と一緒に温泉に入る。
麗那の腕の中に良一がおり、二人は感慨深く温泉を楽しんでいる。
「良くん…気持ち良いねぇ……」
「…うん…」
二人だけでなく、セリ達も横で寛ぎ、ボケーッと息を吐いている。
この一ヶ月とちょっと。良一が麗那達と出会ってから、確かに慌ただしい毎日を送っていた。
良一にとっても麗那達にとってもそれは幸せな事で何も文句は無い。
ただ、こうやって休息の時間は必要だったのかもしれないと麗那は思う。
良一と麗那達はゆっくりと月の明かりと周りにある新緑の景色を眺めながら、至福の時を過ごすのである。


温泉から上がった良一達は夕食を取りにホテル内を歩いていた。
勿論部屋で食事を取る事は可能なのだが、熱った体を冷やす為に散歩がてらに歩いているのだ。
そして良一達は高級レストランに入り夕食を取る事にする。
周りに一般客がいるのに、麗那は人目を憚らず幸せそうに良一に甘やかす。
しかし、数々の食事が運ばれて来るにつれて、横にいるセリの表情が険しくなっていくのだ。
「もぅ、セリちゃんどうしたの?折角の良くんとのお食事なのにそんな顔をして。ここの料理ってお口に合わないの?」
「いえ…そんな事はありませんわ。
ねえ、お姉様?お姉様はお気付きですか?」
「何がかしら?」
セリの表情は険しいままで、何か理由があると悟った麗那は真剣に聞きだす。
「ここのお料理…良くんが食べると分かっているのに、良くんの体の事を考えずに栄養が偏っておりますわ。私…それが許せないのです」
「言われてみればそうね。サラ、料理長を呼んできなさい!」
「いえ、サラ、その必要は無いわ」
麗那がセリに言われて気付くと、サラに料理長を呼びに行かせようとする。しかし、セリはサラを呼び止め、唯に目で合図をして自ら調理場に向かって行った。

「あっ!?月丘のお嬢様…」
「…………」
セリの姿に気付き、何事かと料理長は思うが、取り敢えずペコリとお辞儀をしておく。
しかし、セリは料理長の挨拶等お構いなく、無言で料理長を押し退けると、黙々と唯と料理を作り始めた。
料理長は理由が分からないが、ただ見る事しか出来ない。
そして、セリと唯は料理が出来上がると結局一言も喋らないまま料理を持って良一の元へ戻っていく。
「私の料理がそんなにお口に合わなかったのか…」
料理長は一人そう呟くが、後になるまでその理由は分からなかった。

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