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学園の花婿
官能リレー小説 - レイプ

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学園の花婿 203

生徒達は飽きもせずお喋りをしていたり、木陰で陽気と風を楽しんだり、良一防衛網の外から良一を眺めたりしていたりする。
良一は起き上がると周囲の異変に気付く。
麗那・セリ・唯は周りにいるのだが、何か違う気がするのだ。
「お姉ちゃん、何か良い匂いがするけど?」
「流石良くんね、お姉ちゃんが昨日の夜焼いたアップルパイを今サラ達に準備させているのよ」
良一は「アップルパイ」と聞いた途端、眠そうだった目を一気に輝かせ、涎を垂らさんばかりにソワソワしだす。
「お姉ちゃん、お姉ちゃんが作ってくれたの?」
良一の目は少女マンガの乙女の様にキラキラと輝き、「早く食べたい」とばかりに麗那に飛び付く。
「うふ。良くん可愛いわ。良くんの為に久しぶりに作ったから、沢山食べてね」
麗那はサラからアップルパイを受け取ると、良一の口の方に持っていく。
すると、良一は麗那の手をも食べてしまいそうな勢いで、念願の麗那のアップルパイを食べ始めた。


その頃、生徒の中で良一の事を話している者がいた。
「かがりさん、貴女は山田君、いえ良一様の事を誤解してるわ」
「急に何よ!?私があの子の何を誤解してるって言うのよっ!?」
かがりは偶々横に座ったひなが突然変な事を言い出すので、思わず声を荒げてしまう。
「はあ…良一様の事になったら…
…まあ、いいわ。かがりさん、これは私の独り言。貴女が聞いていようがいまいが、私は一人で話すから、聞きたくなかったらどこかに移動してね」
初めはひなはかがりに級友として、警戒心を与えない為にフレンドリーに話し掛けたが、かがりが敵対心を剥き出しできたので、かがりの方を見ずに話し出す。
「良一様は…小学校、中学校の間、ずっとイジメられてきたの。良一様の容姿、性格が皆気にくわなかったみたいね。良一様は周りに誰もといっていい程味方がいなかった。鞄や服を隠されるのは当たり前、教師が一緒になってありとあらゆるイジメをしていたわ。
良一様はいつも独り。存在すら否定されていたのよ。今の良一様じゃ想像も出来ないけど、良一様の目はいつも暗くて、焦点もいつもさまよっていて、生きるのも辛そうだったわ……」
ひなはここまで言うと、辛くなったのか言葉を続けられなくなる。
かがりは今の話しを聞いて驚いていた。
聞きたくもない良一の話をひながし始めた時、かがりはどこかに行こうとした。しかし、ひなの目が余りにも真剣で、寂しそうなものだったので遂聞いてしまったのだ。
最後まで聞いてみて、かがりはもう少しだけ話を聞いてみる気になる。
「貴女は…ひなさん、貴女はその時何をしていたのよ?」
「私は…私は何も出来なかった。良一様…いえ、良一君をイジメる事も助ける事も…
私は良一君が何故皆にイジメられるのか理解が出来なかった。悪い子じゃないし、皆に危害を加える訳でもない。

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