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学園の花婿
官能リレー小説 - レイプ

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学園の花婿 198

「セリちゃん」
馬車の前に立つと、麗那がセリを呼ぶ。
セリは頷くと、良一と麗那より先に馬車に乗る。
「良くん、おいで」
そして、セリは良一が転ばない様に良一を支え、良一を馬車に乗せる。
馬車は麗那と唯を乗せると、サラとマルスのコンビの御者によりゆっくりと進み出す。
馬車の小さな窓をセリが開けると、そこにはいつもとは違った光景が映し出される。
「良くん、落ちない様にお姉ちゃんにしっかりつかまっていてね」
麗那が窓から顔を出す良一を後ろから抱きしめ、良一と共にその景色を眺め、感心するのだ。
そこに映し出されたのは、生徒達が良一に恭しく頭を下げ、良一が顔を出しても声一つ出さない姿だ。
良一を見ると直ぐに声を上げ、偶に良一を怖がらせたり、泣かせたりしているにも関わらず。
麗那の記憶によると、確か昨日も良一が生徒達によって半泣きになったはずだ。
恐らく桃華が何か指示を出したのだろうが、それでも麗那は驚きを隠せない。
だが、良一は違う意味で感動していた。
ずっと先まで続く赤い絨毯。綺麗に手入れされた花々。大好きなお姉ちゃん三人とゆったりと出来る馬車が凄く嬉しかった。

桃華達生徒会が良一の警護件先導の為馬車の前を歩く。
馬車の両脇には警備局。
教師達が馬車の後ろを固めている。

さて、今回のイベントはというと、春の歓迎遠足だ。
毎年春のこの時期に新入生を歓迎し、生徒と教師の交流を深める為に、学園の敷地内で話をしたり、各自で用意した弁当を食べたり。まあ、つまり小中学校であった様な歓迎遠足である。(無かった方分からないでしょうが申し訳ございません)
だが、今回は主旨が異なる。
良一が、「良一様」がいるのだ。
まず桃華達生徒会が今回の歓迎遠足の案を立てた。
桃華達はそこそこの案を出したが、学園長である麗那に見せると、「良くんの為にするのに、こんなんじゃダメ。お金は幾らでも使っても良いから、徹底的にやって」という事で、まず馬車と赤い絨毯が登場する。
赤い絨毯は勿論特注品で、シルク製である。
それを凄く長い距離使うので、絨毯だけでも何千万も使っている。
それに馬車。麗那が所有する海外の特別な厩舎から連れて来ており、勿論この馬は血統書付きであるし、売買するなら一頭何十億もする馬である。

まあ、そんな感じで麗那の指示の元、かなりの大金を使っているのだ。
良一は馬車が赤い絨毯の上を走っているという事に気付いていないが、麗那や桃華としてはそんな事は全く気にしない。(その前に、良一は赤い絨毯がどんな時に使われるか、それ自体を知らないのだろうが)
麗那達にしたら、良一がこの歓迎遠足全体で楽しんでくれたら良いので、一つ一つの演出にお金や労力は掛けるが、些細な事は気にしないのだ。
因みに、有志の生徒が前日から、徹夜で用意していたのは、主にこの絨毯である。

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