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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 664

まず暗号化された情報が経由するとき、自分の組織のサブサーバーに、コピーして記録させることから始めた。
暗号の解析プログラムを、香港に集めた元ハッカーたちのチームに完成させた真紅の瞳を持つその女は、その暗号化された情報の解析結果を見て、自室で笑い転げていた。
定期的ではなく不定期で組織のサーバーを経由するのは、世界各地のサーバーにたくさん送り、セキュリティを突破したサーバーを経由しているからだと、元ハッカーたちのチームを仕切っている現役ハッカーから報告を受けている。
〈ヤッホー!この間、ワイン(グラス絵文字)のおいしいお店を見つけたんだけど、お酒好きって言ってたし、けっこういい雰囲気だったから、今度二人で行きたいな……。(ナンチャッテ)(テヘペロ絵文字)おじさんは(笑顔の絵文字)美晴チャンの味方だからネ〜(チュッ)(ハートマークX10)」
ひとしきり笑い転げた徐麗花は、真剣な表情で情報を確認していて、無修正のイチャイチャしているはめ撮り動画を見てしまい、また爆笑していた。
お酒に誘った美晴という若い女性に「おじさん」は遊んでもらえたらしいと会話の「美晴クン」「部長、あんっ、もう、あせらないの、ふふっ」という内容からわかった。
お誘いのメッセージは日本語。画像の会話も日本語。つまり、これは日本の情報だとわかる。
こんな内容をわざわざ世界中のサーバーを暗号化して経由させているのは、この情報が流出していることを隠すため、そして、この情報を誰が覗き見しているのかを隠すため。
発信元が日本だとわかれば、特徴的な暗号化を用いた情報の追跡は、現役ハッカーには余裕だった。
「なるほどね。そういうことね」
徐麗花が目を細め微笑してつぶやいた。
〈部長、横領なんて私、こわい〉
〈大丈夫だよ、美晴。誰も困る人がいないんだから〉
ハッカーによれば、動画と同様に、自宅の個人のパソコンとスマートフォンから流出している情報だという。
カラクリに気づいた徐麗花は、ハッカーチームに発信元の社内でAIが消去した横領送信データに限定して収集するように指示を出した。
これが高坂貞人が捜索願いを警察署で出した夜から、ちょうど1ヶ月前の話である。
横領した金の振り込み先の口座が誰のものか、その預金の一部が、日本の銀行の〈ミヤハラキヨシ〉の口座に振り込まれているのを、すでに徐麗花は把握している。
トラブルがあれば、海外の口座が、日本の警察からの要請で凍結される前に、海外で貯金をまとめて引き出そうとする。
日本の銀行口座に全額を移したりはしない。日本の銀行で現金で預金を下ろす場合は、その時、その店にある分しかおろせない。
海外の口座から日本の銀行の口座に振り込みした金額から、国外逃亡の資金と活動の資金だけを、日本の銀行口座に振り込みしている。
国外逃亡の資金として必要な金額を、この犯罪者は知っている。過去に国外逃亡した経験があるのだろうと麗花は思った。
国外逃亡する時に、今の日本のヤクザは頼りにならない状況なので、人身売買組織〈慶龍〉を頼って、このネズミのようなこそ泥が姿をあらわすと徐麗花は予想した。
「いってきます」
翌朝、寝ていたカズキは寝込みを襲われた。貞人はカズキの朝勃ちしているペニスをしゃぶり射精させてから、インターネットカフェから、寝坊せずに出勤していった。
カズキは貞人を連れて日本を離れて、毎朝こうして二人で戯れて暮らすのも悪くないと思い、ため息をついた。
日本では同性愛者に対して以前よりかは世間に認知されているが、海外に比べればまだ差別されているとカズキは思う。
国外逃亡してゲイやレズビアンのカップルが仲睦まじく、人前でも手をつないだり、腕を組んで歩いているのを見て、日本もそういう国なら良かったのにとつくづく思っていた。

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