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媚薬の罠
官能リレー小説 - レイプ

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媚薬の罠 555

そのあと喫茶店が閉店するまでアルバイトを続けて戻ってこないかと思って、休みの日はバチ屋に捜しに行ってた。喫茶店も、そのパチ屋も閉店しちゃってなくなっちゃったけどね。
真冬の朝に、手にはーって息をかけて暖めながら並んでたのは忘れられない。
どうやったら、唐沢さんと会えるか考えて、パチンコ雑誌にライター募集ってあったから、打ち続けていれば会えるかと思って、ライターになることに決めた。
唐沢さんがいなくなってから、喫茶店の常連さんが教えてくれた噂があってね。
あいつはシャブの売人だよって。
信じられなかった。セックスしたとき注射のあともなかったし。
パチ屋のトイレで覚醒剤を打ってるお客さんを店員さんが見つけて、警察が連れて行くのを見たことがあるんだけど。唐沢さんがあんなになってたらやだなって思った。
隆史さんに会う1年前なんだけど、偶然。唐沢さんを見つけたの。打ち子を雇って、自分はパチンコを打たない人になってた。
自分がオーナーになって、アルバイトで雇った子たちに狙った台を打たせる。それで雇った子にはアルバイト代だけ渡して、勝った分を回収するの。
でも、パチンコ店からしたら、釘調整の甘い台が唐沢さんのアルバイトの子たちに占領されちゃうから他のお客さんは釘調整の渋い台しかまわらない。営業妨害って言われてもしかたないけど、取り締まる法律はないからグレーゾーン。
たまたま打ち子の人が確保するはずの台で、釘が甘かったら打ってて、唐沢さんのほうから声をかけてきた。
釘が読める打ち子のリーダーがほしいって。
もう、好きになった唐沢さんじゃなくなってた。お金のことしか考えてない感じで。
それがすごく悲しかった。
「私をカツアゲしようとしてた子たちも、私と同じ台を狙ってた。私だって、パチンコライターになろうって思わなかったら、あの子たちみたいに釘調整とか設定にふりまわされて、お金に困ってパチンコを楽しめなくなってたかもしれないし、悪いことを思いついてたかもしれない」
「七海、かもしれないっていうのはないんだよ」
「ああ、そうだった。隆史さん、ごめんね。気をつけなくっちゃね」
隆史は七海が休みの日にパチンコ店に通ったり、いなくなった唐沢のことを思い続けていたりした気持ちを思い浮かべて、七海を抱きしめていた。
「えっ、いきなり、ど、ど、どうしたの?」
隆史に急に抱きつかれて、七海が顔を真っ赤にして恥ずかしがりながら驚いていた。
「七海がパチンコデートしたいって言ったわけが、ちょっとわかった気がする」
「じゃあ、パチンコデートする?」
七海がそう言ってくすくす笑った。
「隆史さんが、私が確変にした台を横取りしたのを思い出しちゃった。隆史さん、パチンコしないのに私をナンパしたくて、パチ屋までついてきたんだなって思ったら、あー、おもしろい」
「七海だってバチプロさんと仲良くなりたくて、わからないのにパチンコ店に行ったんだろ?」
「私がパチンコライターでよかったですね。ソープ嬢だったら、隆史さん、お店に入って私を指名とかしちゃいそうだもん」
「七海がソープ嬢かなんて、匂いでわかるぞ」
隆史が七海の首すじのあたりに顔を近づけて匂いを嗅いだ。
「パチンコライターの匂いがした?」
「七海のいい匂いと、チャーハンの匂いもする」
「えーっ、シャワー浴びようかしら」
七海が自分の手首のあたりを嗅いでみて、首をかしげていた。
七海は隆史の首のあたりの匂いを、抱きついて嗅いでみた。
「隆史さんの香水って、ほんのり香る感じで好き」
香水ではなく媚薬なのだが、七海は香水だと思っている。隆史もわざわざ媚薬だと説明しない。
「香水としても使えるけど、ちょっとちがう使い方もできる。七海、あーんして」
隆史が小型のスプレー容器をバックから取り出し、七海の口の中にシュッシュッと媚薬を吹いた。そのあと、自分の口の中にもシュッと吹いた。
「口の中がさっぱりするだろ」
「する。香水なのに苦かったりしないんだね」
「にんにくだろうが、お酒だろうが、これで匂いはこいつの匂いになる。キャラメルマキアート風味もあるけど、試してみる?」
「うん」
七海が目を閉じて口を開ける。
隆史が山科遥のために作ったキャラメルマキアート風味の媚薬を、シュッシュッと七海の舌の上に吹きかけた。
「ちょっと、隆史さん、これおいしい!」
「これはスタバで飲むキャラメルマキアートの味だよ」
「へー、私、スタバに行かないから。こういう味なのね。隆史さん、一緒にスタバに行こうよ」
「うん。行こうな」

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