欲望怪異 6
「ああ、向こうなら全然大丈夫ですから。お話を」
「いや、そんな風には思えませんけど…」
ソワソワしだす理沙さん。
マリアちゃんに対しては僕も何の心配もしていない。我がペットたちも、女の子を快楽漬けにするのが目的であって危険を及ぼす存在でもない。
商談?をしているこちらのへやにも、マリアちゃんがペットたちに犯されていることで生じる淫臭が漂い始めている。僕は平気だが、理沙さんにその影響が表れ始めた。
まず、ソワソワした空気が漂う。
今まで落ち着いて説明していたのに、言葉に詰まったり、噛んだりするようになる。
そして、時々ため息をつく。
動きにも落ち着きがなくなり、トイレに行きたい人のような感じになる。全身がムズムズしてくるような。
「…………っ」
「大丈夫ですか?」
「っ……はい、ぃ……」
「そろそろ僕らもあっちに行きましょうか、理沙さん」
「えっっ」
ビクッと体を震わせ、怯えた小動物のようにこちらを不安そうな瞳で見つめる理沙さん。
「あちらで一緒に楽しみましょうか」
「なっ、何を、ですかっ」
「行けばわかります」
理沙さんの手を引いて僕はマリアちゃんとペットたちが楽しんでいる部屋に足を運んだ。