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ケダモノ
官能リレー小説 - レイプ

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ケダモノ 4

優紀がそれを聞いて、急に涙をこぼした。
そして、微笑した。
「そっか、ありがとうなんだね。じゃあ、私からのありがとうを受け取ってくれる?」
「何かくれるの?」
優紀が椅子から立ち上がると直樹のそばに来て、頬にキスをした。
「ありがとう、直樹くん」
優紀の生い立ち。両親が借金をこさえて一家心中しようとして、交通事故を起こした。五歳の優紀だけが生き残った。
両親の保険金による返済と債務整理の結果、優紀には借金は残らなかった。
孤児院で十二歳まで生活していた。
それから遠縁の親戚の家に引き取られたが、高校進学と同時に親戚の家を出た。
「私、家族でディズニーランドに来たことなかったの。それに友達もいないから、いつも一人。でも、今日は直樹くんがいてくれて、すっごく楽しかったんだ」
「そうか。ディズニーランドで隠れミッキーをさがすのは楽しいものだな」
「えっ、知らなかったの?」
「知らなかった」
「素直でよろしい」
なぜ直樹が東京にやって来たか、優紀が知りたがったので、真凛と直樹が二人で暮らしていること、真凛が一人であれこれ無理をするが、あまり体が丈夫ではないこと、一緒に暮らしてくれる美人を探していることを話した。
拉致、レイプ、監禁、洗脳のことは隠して。
「その真凛さんは、直樹くんの奥さんなの?」
「結婚はしてないが、館にいてくれているな」
「提案なんだけど、直樹くんが新しい家族をさがしに来たんでしょ……私じゃだめかな?」
天涯孤独の身の上で、脅迫まがいのことをして暮らしている優紀が勇気を出して直樹に言った。
「真凛の妹でよければ一緒に帰るか?」
真凛は拘束しておき、目隠しをして、音のない部屋に三日間放置した。
孤独の不安は、どんな責めよりも心をからっぽにしてしまう。
優紀は、生活の中で孤独を感じてきた。
もう、一人になりたくないと言うように、直樹に抱きついてきた。
「あのね、直樹くん……」
ぎこちないキスのあと、優紀が顔を赤らめながら言った。
「私、まだセックスしたことないの」
またか、と直樹は思った。
真凛も直樹がレイプするまでは、処女だった。
優紀が処女だとは、直樹はキスをするまで予想してなかった。
キスをして、直樹がなにげなく舌を入れようとしたがあわてたように優紀の柔らかな唇が離れた。
それで、もしかすると優紀は経験があまりないか、まったくないのかもしれないと思ったのだった。
直樹は優紀を連れて帰ると、真凛に何があったのか一部始終を話して聞かせた。
「優紀さん、私は情けない話ですが直樹さんの子供を産んでさしあげることはできません。お医者様からは命にかかわると忠告されています。だから、自分なりにできることをさせていだいています。……でも、あなたが羨ましい」
真凛はそう言ってから、優紀をそっと抱きしめた。
「私をあなたの家族にしてくれますか?」
「こちらこそ、よろしくお願いします」
優紀が真凛の腕の中でポロポロと涙をこぼした。
真凛が、優紀の頭部を優しい手つきで撫でている。
こうして、直樹は二人目の愛人を手に入れた。

[完]



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