無理矢理 4
昨夜のあられもない姿。
いつの間に撮られていたのか、様々なアングル。
その姿が、まるで自分から男を求めて腰を振って乱れているような錯覚に陥る。
『朝比奈 桃ちゃん、昨日の姿はしっかり収めたからね。ばらまかれたくなかったら、わかってるよね?』
「ウソだ…」
怖い。
どうしたらいいの?
一人恐怖と不安に苛まれながらモモは3日間自宅に引き籠った。
家の中なら何もない、とは思いながらも、アパートの玄関の前を通る足音や目の前の道路を走る車やバイクの音、それすらも怖くて、耳を覆いたくなった。
3日目の夜、親友の瑞希からメールが届いた。
「瑞希……えっ?」
「助けて」というすごく短い内容のメールだった。
瑞希に何かあったのか、今度は携帯が鳴って電話に出ると男からだった。
「メール見てくれた?桃ちゃんの家の、近所の公園の道路沿いに車を停めてあるからすぐ出てきなよ。早く来ないと桃ちゃんの大事なお友達とやっちゃうよ。」