「茜どうした？」
「凄く豪華……」
「そうだね。まあ、食事は付いてないけど。」
「そう言えばお腹空いた。」
「じゃあ先に夕食にするか。」
「うん。」

「え〜と……エビフライセットとぉグリーンアスパラのサラダ。それからクリームソーダ。」
「和風スパゲッティー。」
「かしこまりました。」
「クリームソーダは後でお持ちしましょうか？」
「そうしてくださぁい。」
「茜、さっきのお土産送ってもらおうか？」
「そうだねぇ。」
「じゃあ後で頼んでおく。」
「お願いねぇ。」
「お待たせいたしました。」
「お、来た来た。」
「いただきまぁす。」
「ん、旨い。」
「美味しい。」
「これならいくらでも食べられそうだ。」
「そんな事言って食べ終わったらぐったりしてるんでしょぉ。」
「ハハハ、ありえる。」

「はぁ。ご馳走様。」
「クリームソーダお願いします。」
「かしこまりました。」


「クリームソーダお持ちしました。」
「はい。あのぉストローもう一本もらえますか？」
「はい。今お持ち・・・」
「あ、それは結構です。」
「？？？はぁ。左様ですか。」
「お兄ちゃん何でよぉ！」
「ストロー二本使うことないだろ。」
「だってぇお兄ちゃんと一緒にぃ。」
「茜が頼んだんだから茜が飲めばいいだろ。」
「恋人気分味わいたいの。明日までは恋人でしょぉ？」
「そんな事言ってないでもう飲みな。」
「もうっ…」
茜は不機嫌そうにしながらストローに口をつけた。
「茜。」
「ちゅるるるる。」
「あ、か、ね！」
「何よぉ。」
「そう不機嫌そうな顔するなよ。可愛い顔が台無しだぞ。」
すると茜は頬を染めながらそれでも怒ったような口調で反論した。
「そっそれはお兄ちゃんのせいで……せっかくの恋人気分が……」
「じゃあお詫びに……」
僕は茜がさっきまで咥えていたストローに口をつけた。
「お兄ちゃん……これって……」
「不満か？」
「何だか……間接キスって……」
「嫌か？」
「何だか凄く嬉しい。」
さっきの不機嫌はどこかに行った様だ。
「そうやって笑ってるのが一番だぞ。」
「そう？」
「元の顔が可愛いんだからな。」
「ねえこんなこと聞いたら怒るかもしれないけど……」
「ん？話してごらんよ。」
「沙耶とどっちが可愛い？」
「う〜ん……茜の場合は最近『愛らしい』から『気品がある』って感じになってきたからな。」
「どういう事ぉ？」
「大人っぽくなってきたって事だよ。」
「じゃあ私もお姉ちゃんみたいになれるかな？」
「そうかもね。」
「じゃあお姉ちゃんとだったらぁ？」
「貴官、玉砕は免れん。」
「だめ？」
「今後の奮戦に期待す。」