ツインズ・パニック 28
俺がそう言うと、麻友が大きく跳ねる。
「イクッ!、イクッ!、イッちゃうっ!、イッちゃうのぉぉぉっっっ!!!」
派手に声を上げて身体を震わせる麻友。
由梨とも亜美さんとも違う達し方だ。
そして、満足そうに俺の胸に倒れ込んできた。
「おにいひゃん・・・だいしゅきぃ・・・」
本当にこれ以上にない幸せな表情の麻友に、俺までが幸せに思えたのだった。
それから、交互に由梨と麻友と交わって・・・
ふと気付けば日が高くなっていた。
眠ってしまっていたのだろうか。
そう思い、身体にもたれかかる柔らかい感触を抱き締めてみると、感触が何か違う。
「起きたのね、もうお昼よ」
「亜美さん・・・」
いつの間にか、亜美さんに変わっていた。
「由梨と麻友は?」
「まだ旦那様と二人ともお風呂じゃないかしら・・・大好きなパパと堂々と甘えれるてはしゃいでたわよ」
微笑む亜美さん。
そして俺にキスした亜美さんが言う。
「家族になってくれてありがとう・・・」
「うん、でもさ・・・亜美さん達が言うご主人様と俺達って何ら変わらないんじゃない?」
思った事を口に出してみる。
奴らもそうだけど、俺も親父も三人を性欲の対象として扱ってしまったら同じ気がしたからだ。
「違うわ、あの子達には酷いご主人様はいたけど、優しいパパやお兄ちゃんはいなかったもの」
「優しい・・・性奴隷として大事にされてるだけかもしれないでしょ?」
まぁ、三人とエッチしたい下心は最初に会った時から無かったとは言いきれない。
それだけ魅力的だし、三人共に男の理想の女達だ。
「私は普通ってよく分からないけど、私も由梨も麻友もご主人様から優しくされた事なんてないわ・・・私達の名前だって2年前に旦那様とご党首様がつけてくださるまで無かったんだから」
「ええっ?!」
驚くべき話だ。
人間扱いもされない肉便器だったようで、亜美さんは肉豚って呼ばれてたらしい。
「まぁ、私はそう呼ばれるの嫌じゃないけどね・・・肉豚だってれっきとした私の名前だから」
「それはちょっとね・・・」
亜美、麻友、由梨。どれも適当にとってつけられたような名前ではないと思うのだが。
3人ともよく似合った素敵な名前だと俺は思っている。
「亜美さんには俺の方から感謝しないといけないです。辛い過去のせいで普通の日常生活に慣れないだろうに、毎日お弁当作ってもらったりして…」
「いいのよ。私だって、そういうごく普通の日常に憧れていたんだから」
そう言いながらも亜美さんは遠い目をする。
「普通に憧れているけど・・・普通がどんなものか分かってきたけど・・・普通にできない自分がいるわ」
確かに亜美さんも麻友も、そしてマシとは言え由梨も性的な倫理感は備わっていない。
それは人として育ってきていない弊害で、亜美さんは双子より長かった分修正がまだきかないのだろう。
この家に来る前は亜美さんは多くの男と交わらないと自分が保てなかったと由梨が言っていたし、今でも旺盛な性欲を持て余し気味だ。
「優しくされるのは好きだし幸せだわ・・・でも、私は肉豚と呼ばれて虐げられるのが悦びなのも事実・・・旦那様はそれをよく分かって接してくれてるわ」
亜美さんは俺に豊満な身体を押し付けながらそう言う。
端から見れば親父と亜美さんは年甲斐もなくラブラブ過ぎる夫婦に見えた。
だから麻友と親父の関係なんて気付く訳無かった。
だけどそのラブラブが理想的なご主人様を慕ってると言う事なら納得できるものがあった。
「俺もそうする方がいいのかい?」
「ええ、そうやって扱って貰えるなら・・・本当に幸せだわ」
俺の問いに答える亜美さんは微笑んでいた。
亜美さんを受け止めると言う事はそう言う事なのかと、俺も少し分かってくると同時に親父の懐の深さを感じた気がした。
「じゃあ、俺の奴隷になってくれるかな?、亜美さん」
「なら、命令して欲しいわ」
「ああ・・・俺の奴隷になりな、肉豚亜美」
俺が強い口調で言うと、亜美さんはキラキラと目を輝かせた。
年上なのに、まるでお菓子を貰った子供みたいに見えてしまったのだ。
「はい、拓人様・・・肉豚亜美は拓人様の牝奴隷となります!」
本当に嬉しそうに抱きついてくる様子は子供そのものだ。
年上だって事を忘れるぐらい可愛い。
いや、本当に麻友や由梨と変わらないぐらい可愛いのだ。
「拓人様っ、拓人様っ・・・」
そう言って何度もキスしてくる。
甘い声は親父に甘えている時と同じ声だ。
亜美さんは、俺をそうやって親父と同じく認めてくれたんだろう。