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旅好き親父の遺したもの
官能リレー小説 - 近親相姦

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旅好き親父の遺したもの 2

今回辿り着いたこの土地沿線は、かつてその奇妙な風貌から鉄道ファンに強烈なインパクトを残した『サンパチ君』こと113系3800番台が走っていた福知山線に沿っている。
…尤も、そのサンパチはすでに引退しているけれど。

「篠山さつきさん…」
彼女は23歳、俺より3歳年上。
親父は俺が生まれる前からあちこちの女性と関係を持っていたのか。
…母さん、どう思ってたんだろうな。

彼女の住んでいるところは駅から近いようだが…
「篠山…ここなのか?」
普通の一軒家だった。

恐る恐るインターホンを押してみる。
『はい?』
女性の声がした。
「あの…篠山明美さんですか?」
『どちらさまですか?』
「俺、山手龍一といいます」
『山手…えっ』
インターホンの向こうの女性は、思わず絶句したようだった。

「あ、あの…」
『あなたは、山手孝之さんの…』
「息子です」
『そうですか…』

明美さんから、ゆっくり話がしたいと言われたので家に入らせていただく。
明美さんは落ち着いた感じのいい方だった。
「孝之さんは、お元気で…」
「つい先日、亡くなりました。癌だったんです」
「そうですか…」

「孝之さんは、素敵な方でした」
明美さんは、昔のことを思い出すように語る。
「日本中旅して回って、まあ、その度に女の人と…」
「それは、あの人が誰にでも好かれる人だったからですよ」
「そうですかねぇ」
「きっとそうですよ」
そう言っていただけると、こっちとしても助かる。

「娘さんは…」
「仕事で出かけていて…夕方には帰ってくると思うけど」

「そうですか」
「東京から来たんでしょう?折角ですし、一晩泊まっていってはどうかしら」
「え、いいんですか…?」
「ええ。こうやってお互いのつながりを知ることが出来たのも、何かの縁ですし」
「ホント、すいませんね…」

そうして、夕方を迎える。
美容師をしているというさつきさんが帰ってくる頃だ。

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