父と息子 7
弊の中の面会室…
厚い透明アクリル壁の向こう側に、赤い唇が笑っていた。
「大変なことになったはね。会社もクビですって?」
「お前には関係ねーだろ?・・」
「私はどうでもいいけど、涼は気にしていたは。」
「涼は元気にしてるのか?・・」
「ええ、新しい父親と仲良くやっているは。」
「お前、結婚したのかよ?」
「ええ、今来ているのよ。養子縁組みがるから、面会も許されたのよ。」
厚い扉が開き、その男の姿に俺は固まった。」
「笹原さんお久し振りです。元気そうでよかった。」
・・・・・真下伸一だった。
「お前ら・・・いつから?」
「貴方と伸一が街を歩いているを偶然見かけたのよ。
私、伸一がゲイだって、直ぐに分かったは。」
「真下がゲイ?」
「はい。僕、ちん○見せて、ずっと笹原さんにモーション掛けていたんですよ。」
「お、おい・・・」
「あの夜やっと願いが叶って、爆睡してる笹原さんのちん○しゃぶれて、それだけでギンギンになっちゃいましたよ。」
(え?・・・俺が真下のちん○、しゃぶったんじゃない?・・
俺のちん○をしゃぶり、それにより勃起した真下のちん○を涼は見たってことなのか?)
「貴方、何か勘違いしたみたいね。」
「お、お前ら・・仕組んだのか?」
「ふふ。貴方が始めっから、亮に会わせてくれていれば、こんな事にはならなかったよ。
私は涼と暮らしたかった・・
ゲイの伸一は、社会的に配偶者という存在が欲しかった・・・
だから協力し合ったの・・」
(ま、まさか・・・)
考えてみたら、あんなにタイミングよく、警官が踏み込んできたこと自体おかしかった。
「でも信じてください。
僕は笹原さんを尊敬していたし、笹原さんのザーメン飲めて、本当に嬉しかったんです。」
「お!おい!!!!」
俺はパイプ椅子を倒し、アクリル壁を思いっきり殴りつけた。
直ぐに警官たちに羽交い締めにさえ、俺は部屋から引きずり出される。
「テメエラァ!許さねー!ゼッテー許さねー!!」
最後に視界に写ったのは、赤い唇がゆっくりと微笑む姿だった。