お義父さんは男の娘! 2
そして現在に至る。
(晶が来て1ヶ月くらい経ったけど、私そっけない会話しかしてないわね…)
晶が義理の兄か弟ならまだ良かった。しかしあいつは父親なのだ。書類上でだが、紛れもない義理の父親。
(あぁんもぅー!お義父さんに恋するなんて、端から見たら変態じゃないか私!)
ばたばたと足をばたつかせ私は自己嫌悪に陥った脳内を振り払った。
(晶は母さんとセックスとか……してるのかな)
晶の部屋は私のすぐ隣の空き部屋。普通夫婦だったら寝室は一緒だと思うが、母さん曰わく寝ている時こそ気を張らずに居たいとの事で部屋は一緒ではないのだ。その代わり普段の二人は見ている私が直視出来ないくらいラブラブにいちゃついている。
(愛に年の差はないってテレビで言ってたけど……あの二人を見ているとまさにそうね)
だからこそ二人の邪魔をしたくない。もう、家族がバラバラになるのは見たくない。でも―――。
「晶……」
あいつへの思いは日を追う事に大きくなっていっている。心ではいけない事だと思っているが、諦め切れない。
(あいつの事考えたらオナニーしたくなって来ちゃった…)
私はここ最近オナニーをしていない。晶が隣の部屋に、家に居ると思うとヒヤヒヤして落ち着いて出来るわけがない。
でも、もう限界。授業中もアソコが疼いて仕方なかった。
私はチラッとひよこ型の目覚まし時計を見た。時刻は午後5時過ぎ。夕飯前に一回ぐらいなら出来そうだ。
「一回だけ……一回だけ」
私は起き上がりドアの戸締まりを確認し、ベッドに座り込んで股を開いた。
「あ…ちょっと濡れてる」
パンツ越しにアソコに触れると湿っていた。
(晶の事ずっと考えていたから?…ううん、考え過ぎよね)
性欲が溜まっているせいだと納得し私はオナニーを始める。
「ん……」
指を使ってスリスリとパンツ越しに擦る。数回触っただけでじわじわとパンツは湿って来た。
「やだ、もうこんなになってる……!」
それだけ相当溜まっていたと言うことだろうか…。
「ん………んぅ………あん……!」
私の指は止まらない。指で擦る度にパンツが染みる面積は広がる。
「ぁん…ぁあ…ああ…あん…」
駄目だ足りない。触れば治まるだろうと思ったが、余計に体が疼いて来てしまった。
「晶ぁ……晶ぁ……あぁん!」
私はいつの間にか晶をオナニーのおかずにしていた。
脳内にはあいつの姿が思い浮かぶ。
晶の唇とキスしたい。あまーくとろけるようなキスをあのさくらんぼ色の唇で。
晶の手で私の体を触って欲しい。細く女の子のような繊細な手で。
そして、晶のち○ぽで私のま〇こを犯して欲しい。見てないからどんなものか分からないけどあいつのなら受け入れられるようなそんな気がする。
「晶ぁ……晶ぁ……!」
くちゅくちゅと卑猥な水音はパンツをびちょびちょに濡らし、愛液は擦る私の指をべとべとにする。
「好きぃ……大好きなのぉ……!」
私は間違っているかも知れない。義理の父に恋だなんて世間は認めないだろ。
しかし晶を思うとこの胸が切なくなるのは間違いなく恋だから。ごまかしたり忘れるなんて出来ない。
「晶ぁぁ………やぁぁん!……イクぅ!お義父さんでイっちゃうよぉ…!」
プシャァ…
「あぁぁん!」
私は想像の中の晶の姿で絶頂を迎えた。
「はぁ………はぁ…………晶ぁ……」
久々のオナニーで頭が真っ白。壁に寄りかかりながら私は余韻に浸る。
駄目だまだ全然足りない。こんなの焼け石に水だ。気休めにもならない。
(…今日はこれであいつの事意識しないようにしよう。どうせいつものように母さんといちゃついているんだろうから。それより今は――)
私は晶の事よりもびしょびしょに濡れたこのパンツをどうするか考える事にしたのだった。
夕食。
晶に呼ばれ台所に行くと母さんはまだ帰って来ていなかった。
私は珍しいなと思いながらもイスに座った。
今日のメニューはご飯、デミグラスソース付のハンバーグ、コーンサラダにネギの味噌汁だ。
先に食べてていいよと晶に言われていたので遠慮なく頂く事にする。
「もぐもぐ………」
美味い。嫉妬するぐらいに美味い、いつもの晶の手料理だ。
「あ、奏ちゃん。響さんから今日何か聞いてる?」
晶がエプロンをたたみながら話しかけて来た。私は首を横に振る。
「うーん……どうしちゃったんだろ。いつもは夕食前に帰って来るのに。ちょっと電話して聞いて来るね」
そういうと晶はぱたぱたと急ぎ足で台所を飛び出し電話のある廊下へ向かった。
(何故だろう。なんだか分からないけど嫌な予感……いやむしろ良い方の予感のような…そんな気がする)
多分気のせいだろうと私は味噌汁をすすった。
約二十分後。晶が台所に戻って来た。
「奏ちゃん。響さん急なお仕事で明日の夕方ぐらいまで家に帰れないんだって…」
しょんぼりとした口調で言う晶。
「…つまり、今日はあんたと二人っきりって事?」