姉、僕、妹、妹 66
「茜、沙耶二人ともおはよう。」
「おはよぉ。今日は自力で起きたよぉ。」
「沙耶も〜。ところで舞お姉ちゃんと仲直りした〜?」
「したよ。お蔭様でね。」
「お兄ちゃん偉〜い。」
「でもぉ舞お姉ちゃん降りてこないねぇ。」
「まだ寝てるよ。」
「え〜珍しいね〜。」
「まだ時間が早いんだよ。」
「そっか〜。」
「だから出来上がるまでちょっと待ってね。」
僕はスクランブルエッグ作りを中断して先にドライフルーツを細かくし、ついでに胡桃を砕いた。
「これ何ぃ?」
「バラバラになった胡桃は〜どうするの〜?」
「それも掛けてごらん。」
「シリアルに〜?」
「そう。」
「私やってみるわ。」
「茜お姉ちゃん如何?」
「美味しい。」
「じゃ〜沙耶もやってみよ〜。」
「あら、二人とも早いわね。」
「あ、お姉ちゃんおはよう。」
「舞お姉ちゃん仲直りしたんだってねぇ。」
「偉いよ〜。」
「ありがと。」
「さて、皆揃ったから僕も座るね。」
僕は丁度出来上がったスクランブルエッグを4人前並べて席についた。
「行ってくるわね。」
「行ってきます。茜、出るとき施錠。」
「了解!」
カタン、タタン……
「今日は出るかしら?」
「え?」
「昨日の人。」
「さぁ…如何だろう?」
車内を見回したが見当たらない。
「今朝はいないね。」
「車両を変えたのかも知れないわよ。」
そんなことを言っているうちに学校に着いた。
1時間目 数学A
「今日は文化祭明けで皆が余り集中しないな……。よし。今日やったトコ、テストのポイントにするぞ。」
2時間目 日本史B
「これに対して江戸幕府の対応は……ってそこ起きてる?今大事な話!」
いつも通りの学校が戻ってきた。
「はぁ……何だか疲れた。早く帰ろう。丁度部活は休みだって言ってたし。」
こうしてあっという間に9月16日の学校は終わった。
ヴヴヴヴヴ
「あれ?あ、お姉ちゃんからだ。」
『今日は部活がないから買い物先に行くわね 舞』
僕は丁度言いと思い校門でお姉ちゃんを待った。
「あら?アンタも部活休み?」
「うん。」
「そう。じゃあ買い物付き合ってね。」
「そのつもりで待ってた。」
「ありがと。」