愛妻・美月 21
焦点の合わない視線で僕を見上げ、かすれた声で謝る美月。
正直、僕は何で美月が謝ってるのか、わからなかった。
本来謝るべきは僕の方だから…
「美月、美月は悪くない。僕のせいだ」
「ダーリン…」
美月の目から、涙がこぼれ堕ちた。
僕はぐっと美月の身体を抱きしめた。
落ち着きを取り戻したところで、僕らはビーチを去り、帰宅の途についた。
帰りの車の中は静かだった。
ステレオから流れる音楽だけが鳴り響いている。
会話をしようにも何を話せばいいのかわからなかった。
楽しい海水浴で終わればそれでよかったのだが、後味が悪すぎた。
美涼は後部座席で寝息を立てて、一人気持ちよさそうに眠っている。
「ダーリン…」
家が近づいてくる頃、美月が小さく言った。
「どうした?」
あえて彼女の表情は見ない。
かなり落ち込んでいるのがわかる。
「今日は…いっぱい、愛してほしい」
「いいよ」
僕はそれだけ言った。
「ありがと」
美月は振り絞るように、また小さく言った。
帰宅して、夜。
夕食は美月と一緒に作り、美涼も含めて3人で美味しく食べた。
風呂は僕が一人、美月と美涼で2人、続けて入る。
そして…
「美涼は寝た?」
「うん…お昼から寝てたけど、それでも寝足りないくらい遊んだのね」
「美涼が楽しければよかったさ」
「そうね」
やっと美月が笑った。
「ダーリン…」
「ああ、今夜は美月の思いに応えないとね」
美月が僕の身体に身を預けてくる。
その背中を優しく撫でつつ、後ろから手を回し胸を揉もうとすると、美月も僕の股間をそっとさすった。
「ダーリン、元気ね」
「美月を、愛してるからだよ」
「じゃあ、いっぱいしてあげる」
美月は僕の前に跪き、スッとズボンを下ろした。