幼妻のアブない日常 61
「うーん」
今日は休日。夫はお仕事で家に一人きり。
こういう時はひたすらのんびりゆっくり、羽根を伸ばすに限る。
ピンポーン
あら、誰だろう。
「はーい」
「こんにちは、ガスの点検に参りました…」
…点検?そんな話ありましたっけ??
「仕事中なんですけど、どうしても真紀様からのお願いなので…」
「真紀から?」
「はい」
海水浴も彼女の企画だったし、まさかSMクラブの客をタクシー扱いするとは流石だ。
私はそのおじさんの軽トラより一回り大きい小型トラックに乗って移動する。
「真紀、どんなサプライズ?」
「今日はカップル調教を手伝ってもらおうと思って。ペニバン使ったことある?」
「少し前に…でも、自分のは持ってない」
「じゃあ、ひとつあげるから」
まさかまたこれを見る、使う機会が来るとは思わなかったな…
何かを企み微笑む真紀から受け取る。
「このおじさんは、ただの作業員ってわけじゃないのね」
「ウチの顧客の一人」
「で、相手の女の子はどこに?」
「郊外の彼女のお家…かなりのお金持ちよ…」
それってお嬢様ってやつなんだろうか?…
「それでこのおじさんがお相手なの?…」
ちょっとこのおじさんじゃ載る気が起きないけど…
「クスッそんな顔しないでも大丈夫よ…この人は今から向かうお家で働いている方よ…、結衣子が童貞にこだわっていること、私は忘れてはいないものぉ…」
真紀が言うには、このおじさんは単なる運転手で今回の依頼主とは接点すらないらしい。
ガスの点検業者なのは本当で、真紀のお店のお客さんでもあるってわけで…
車は郊外まで進む。
オシャレな洋館が見えてきた。
「こんな場所があるのね…」
「政略結婚らしいよ」