幼妻のアブない日常 265
気がついたら私はベッドの上でぐったりしていて、慎一郎さんは部屋にはいなかった。
身体の上には毛布がかけられていてベッド脇にはペットボトルのミネラルウォーターが置かれていた。
ちょっと気だるいけど、嬉しかった。
憧れの人と両思いでひとつになれたのだから…
「うわぁ…それでお義兄さんと結婚出来ただなんて、結衣姉すごぉい〜」
目を丸くする二人…
まあ確かに…できちゃった訳でも無いのに、こんなに早くに結婚した私と慎一郎さんを不思議がる人たちは、あの当時は多くいたはよね;…
「結婚してるのにグラビアとかやってるのもなんかすごいよね」
「その辺はうまくやってるのよ」
「お義兄さんはあまり気にしてないみたいだけどね」
「だからこそなのよ」
それから慎一郎さんひと筋、いっぱいセックスはしているけどそれは貫いてきた。
結婚とグラビアデビューと、心身充実していた私…
「売れる為なら経験も必要だ」
…枕営業という話も当然あった。
でもそれは仕事を取るためなんかじゃない…
顔が売れた今だって…そんな上昇する気持ちは更々無いのだもの…
「経験かぁ…お義兄さんは焼きもち焼いたりしないの?」
玲衣子がそう聞くのも当然よね…
自分の奥さんがこんなことしていたら、普通の旦那さんだったら即、離婚を考えても可笑しくは無いもの…
仕事の為に身体を売るなんて行為は有り得ないと思ってる。
ニーナも、うちの事務所の他の子だって同じ考えだ。
「真紀に出会ってからよね、いろいろ変わったのは」
「真紀さん…そんなすごい人なの?」
妹たちと真紀は偶然この家で鉢合わせたのよね。