幼妻のアブない日常 253
私たち姉妹がこうして自由奔放で何でも明け透けに話せるのはお母さんの血なのかもしれない。
お母さんも私くらいの歳で結婚し出産、妹たちも同じように育ててきた。
高梨家は早熟の家系だ、とはお母さんもおばあちゃんも言ってたり。
おばあちゃんも今でも元気いっぱいだけどね。
「梨々子はどうなの?」
「私は付き合ってる人いないし…徹さんのこと…」
あらぁすっかり恋の病に掛かっちゃった訳なのね…
「いいんじゃない?…私だって初めての男だった慎一郎さんと…こうやって結ばれたのよ…」
「へぇ〜そうなんだぁ…結衣姉ぇのことだから、お義兄さんは百人目ぐらいの男だとばかりぃ…;」
「ちょっと…私を何だと思ってるのよ」
「結衣姉ぇって結構経験豊富なんじゃ」
「まあそうだけどさ」
真紀たちに誘われて童貞狩りのようなことはしてたけど、それまではダーリン一筋だったのよ?
「お義兄さんと初めて出会ったのっていつ頃?」
「初めては…梨々子ぐらいの歳の頃かな、まあ結構いろいろやっちゃってたんだよね…」
「お義兄さんは今でもあんなにカッコいいもの、その頃からさぞかしモテたんじゃない?」
「うんそうね…梨々子ぐらいの時の慎一郎さんは、カッコいいというよりも可愛系の男子だったかしら…」
出会った頃のダーリンはまだ中学生…
まだ少年の域を脱してはいなかったのよね…
小さい頃、親の勧めもあってスイミングスクールに通っていた私は、そこの先輩である慎一郎さん…今のダーリンに出会った。
あの頃はまだ線も細くてもちろん今みたいに筋トレなんかしてない、ピュアな少年だった。
私も不思議とそんな慎一郎さんに惹かれ、気がつくとトレーニング中でも一緒にいることが多くなったのだ。