幼妻のアブない日常 210
「まあ童貞くんは難しいと思う、でもガツガツくる肉食の子はいないから結衣子好みだと思ったんだけど」
「んー、まあ、紗花のおすすめなら一度行ってみて試してもいいかなって」
「じゃあ、行こう」
「うん」
こうして紗花の勧める「執事喫茶」なるものに足を運んだのだ。
こんな所にそんな店があるとは思えない、高級住宅街に佇むクラシックなお屋敷…
流石に限られた客しか取らないという会員制だけのことはあるはね…
結衣子は軽い普段着で来てしまったことを少し後悔もしてしまう…
「まあまあ、緊張することないよ」
「うぅ、でも…」
「結衣子だって人気グラドルだもん、VIPなのには変わりないんだ」
「ま、周りの目が…」
「ここは会員制って言ったでしょ」
シックな受付から爽やかなイケメンが現れた。
「草壁様ですね」
「こっちはお友達」
「巽…結衣子です…」
「お待ちしておりました…さあ先ずはラウンジでお寛ぎになってください…」
深々と頭を下げるイケメンくん…
その優し気な雰囲気に、結衣子のテンションは上がる…
「もぉおあの子でいいはぁ…凄いタイプぅ〜」
「やだぁ結衣子ったら気が早いんだからぁ…お楽しみはこれからよ…」
会員制らしくフロントの執事が私たちを個室の持ち部屋へと案内してくれる。
一目で惚れてしまった彼の後ろ姿をジーっと見入ってしまう。
「こちらです」
「ありがと」
…うーん、この彼とはここまでなのかなぁ。