幼妻のアブない日常 166
三津さんからの指名を受けると、彼は照れながらも白い歯を見せ笑った。
うん、いい笑顔だ。
ここに来てからの働きぶりもよかったし、三津さんが信頼を寄せているのは明らかだ。
「時間はあるから、息抜きついでにお互い高めあうのもいいかもなぁ」
「そんな…」
彼はいやいやと首を振るが、私は内心その気にもなっていた。
ラウンジで一緒に食事をとる。
「そういえば、お名前聞いてないです」
「ああ、井上勝って言います。三津さんのアシスタントになって3年くらいです」
「三津さんのアシスタントさんだなんて…井上くんって優秀なのねぇ…」
「いやぁあ、弟子を取らないことで有名な先生の元に無理矢理に押しかけて…どうにか使って貰っているに過ぎませんよぉ;…」
「それならやっぱり将来は、三津さんみたいなカメラマンに…?」
「はい…、実は結衣子さんを撮るのが…僕の夢なんです;…」
「ふえっ!?わ、私!?」
「はい、結衣子さんの初期のグラビアを見て、一目惚れしたっていうか…」
「そう…私みたいな二流のグラドルに惹かれるなんて…ましてそれがきっかけだなんてね…」
「いいえ、結衣子さんは僕の中では一番です」
…だから股間もあんなことにね。
私の中に、井上くんを男にしてあげたいという思いが湧いてくる。
「三津さんなら、綺麗な女性の撮影も多いはよね…、井上くん…誘われたりしない?…」
「えっ僕なんてそんな;…先生は僕の未経験を気にして、こうやって時間を作ってはくれるんですけど、なかなか上手くはいかなくて;…」
ふふ、三津さんも承知の上ってことなのね…
「あらぁ未経験って…そういうこと…?」
童貞キラーの結衣子の瞳は、獲物を見つけた野獣のように輝く…
「はい…恥ずかしながら、僕…結衣子さんはそういう男って嫌いじゃ」
「全然。むしろ喜んで相手したいかも」
井上くんの表情がぱあっと明るくなる。
「そんな、結衣子さんにそう言われたら、人妻なのに…」
「今は、私が他人の女だってことは忘れて」