幼妻のアブない日常 129
「凄い!こんなことってあるの…?」
驚いた表情で結衣子とニーナは杏子さんの顔を見る…
「ふふ…貴女たちも気になる子がいたらスタッフに言わなくちゃ…せっかくお近づきになるんだもの…デブや不潔な子は貴女たちだってご迷惑でしょ?…」
「えっ、それじゃあ杏子さんは初めっからあの子を狙ってスタッフに…?」
「トーゼン♪可愛い男の子と話したいじゃない」
「で、ですよねっ!」
「私たちにそこまでは…でも、なんか、ありがとうございます」
「ふふ、気兼ねなく言ってちょうだい」
イベントは終了し私たちは特典企画のVIPルームに向かう。
あの彼といよいよ対面だ。
フワフワの長いソファーに三人並んで腰掛ける。
VIPルームとうたっているだけのことはあって、その室内はかなりゴージャスだ。
「へぇー凄い部屋ですね…このソファーなんてベットみたいに大きいじゃないですかぁ〜」
確かに三人並んで座ってもまだ余裕はある…
「ふふ、いろいろな意味で楽しみねぇ…」
杏子さんがスタッフの方が持ってきてくれたジュースを飲む。
冷房も入れたのかちょっと涼しくなってきた。外は暑かったからありがたい。
今は私たち3人とも白のTシャツにデニムのホットパンツ姿。
下には撮影の時に身に着けていたビキニ。
コンコン
「はい、どーぞ」
いよいよ彼の到着だ。
「失礼します…」
その姿はまだ10代かと思わせる…可愛らしい少年だ。
着ているものはやっぱりオタク特有にダサさを漂わせているけど、このさいそれは目をつぶるしか無い…
きっと下に穿いているパンツも、キャラクターでもプリントされたトランクスなんだろけど;…
「当選おめでとうございます。難関を勝ち取ったラッキーボーイですね!」
裏で手を回したくせに、杏子さんはそんなことは無かったかのように満面なる笑顔を向ける…