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若妻遊戯
官能リレー小説 - 若奥さん

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若妻遊戯 58

藍はエミリから『作戦』の内容を明かされる。

「よく考えたね、エミリ。それにしても麻衣子の旦那さんがかぁ」
「うまくいけばリサを騙して何とかできるかも」
「愛美は納得したのね?」
「うん」
「後は麻衣子になんと説明するかね…黙って実行するのも悪いし」

重要な相談なので、メールではいけないと愛美は通話で計画について打ち明ける。すると麻衣子は不機嫌そうに『王様ゲームみたいなことでしょ?』と言ってきたので特に否定しなければ自分は参加しないと告げて切られる。愛美は彼女が生理中だと察知する。セックスは疎か夫にも無関心になる時期で、この間に進めればいちいち詮索してこないと踏む。
続けて彼女は夫と通話する。表向きはアニメの声優の仕事ができた記念にパーティーをすると伝える。慎一郎は麻衣子の代わりに来たと事後報告するつもりだ。
恵介は劇団員の面倒をよく見ており、義理場にも顔を出していたし、浮気の負い目もあって承諾した。愛美はエミリとその友だちも来ると話していた。彼は藍の事だと推察するが、リサも呼ぶとは夢にも思っていない。
藍はエミリのために行くと夫に話し、本当は嫌なのだがリサにもアポを取る。活動自粛を残念と心にもないことを言い、顔を出しておけば声優の仕事が来るチャンスと巧みに誘導した。

こうしてメンツが揃ったところで、作戦は密かに始まる。
「どういう風の吹き回しかわからないけど…今日だけは感謝するわ」
リサは休養中も相変わらずといった態度。
そもそも自分が今の状況を余儀なく受け入れる理由すらわかっていない様子で、反省などとは程遠い。

エミリは他にも根回ししたのか、余分に参加メンバーを集めてくれていた。

ひとりは元グループのメンバーでリサ派と反リサ派を上手くまとめていた渡瀬優花。
もうひとりはグラビアから声優に転じて人気を得た沖田遥。

頭数が多いと、同調圧力や多数派工作などなにかと都合がいい。リサの対抗心を刺激するプロセスが求められた。
うまく業界人と元アイドルのお話という形で、リサを恵介に接近させずに愛美と慎一郎との3Pという流れに持ち込む必要がある。
男女という組み合わせが必要という作戦の都合上、藍が瞬を同席させる修正案が出た。
藍はエミリと共に愛美の夫がリサに向かわないように迫るのが作戦のカギなので、瞬は優花か遥に委ねる必要があった。
セフレが同じグループとはいえ他の女に抱かれるのに抵抗はあったが、反リサ派なら味方だと自分に言い聞かせる。
傍から見れば乱交パーティーだが、反リサ派にとっては彼女を失脚させるための巧妙な罠だった。

「え、ええええ、俺、どうしたら」
「まずは落ち着きなさい」
緊張でガチガチになっている瞬の背中を藍が押す。

「アンタの大好きなあの子がいるのよ」
「い、いや、でも」
とりあえず瞬の心を焚きつける。しかしここで彼の相手をするのはリサではないのだ。

「私はアンタを信じてる。頑張ってやりなさい」

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