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若妻遊戯
官能リレー小説 - 若奥さん

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若妻遊戯 38

愛美は今回の問題も心苦しさも堪え、恵介にはいつも通り振る舞い、夫婦間に危機が訪れることはなかった。
その代わりか恵介も愛美の仕事に関して文句を言うことはなくなり、愛美はグラビアを続けることができた。

「リサをどうするかは別の話よね」
「そうだね」

恵介に不満はなくても、麻衣子と愛美から見ればグラビアの競争相手であり、藍にとっては同性から愛されるアイドルと清純派というイメージを損なわせた元凶に変わりない。
仮にリサが公認の愛人になった所で、愛美は認めることが出来ない。相手が低姿勢なら体だけの関係や生活の援助と大らかな気持ちになれるが、自己中の典型でビジネスでの成功に利用する腹づもりだし、その上グラビアでより際どい一枚を発表すれば、業界全体の流れとして麻衣子と愛美にもプレッシャーとファンからの期待という無言の圧力が加わる。
性生活においても、リサが恵介とアブノーマルなプレイをすれば、愛美も妻なのに拒むのかという悪い意味でハードルが上がってしまう。

「この際、リサのそっくりさんとか言わず、リサ本人にもダメージを与えてやらなきゃ。あの人が幻滅してリサも普通のプレイじゃ満足できなくしてやれば」
「リスクは一気に跳ね上がるから、より慎重な計画がいるわ」
「まずは、リサに精神的にショックを与えて平常心を奪えばいいんじゃない?例えば、悪質なファンとか」
「それ、いい」

妻の座を守りたい愛美とグラビア界の温さを維持したい麻衣子の利害は一致しており、まずはリサの握手会などのイベントに自分が関係を持った若い男性を送り込む事が決まる。
亜美と藍にも協力を求めたが、藍は肉体まで使って振り向かせた瞬を汚らわしい女と対面されることを拒否し、亜美はコメントでリサの髪型や服装を遠回りに叩くにとどまった。
リサとその事務所も麻衣子が敵意を持ってるとは知らないので、人伝にファンとの触れ合いの大切さを説き、結果的にリサに本来のポジションよりもファンに歩み寄りさせることに成功する。
より際どい水着でより多くのファンとの触れ合いや撮影が決まり、彼女にとってはハードなイベントとなる。
そこに、かつて関係を持った若い男がファンとして接近する。もちろん変装したり、帰りは遠回りして本来のファンからの制裁を逃れる手段も盛り込んでおく。
彼らは厚かましい態度や無礼な発言を連発する。しかも、表向きはファンゆえの忠告や疑問だったり期待の裏返しや目の肥えたマニアを装ったもので、麻衣子の入れ知恵は本来の好意的なファンをも動揺させるに十分だった。
もちろん報復はイベント会場だけにとどまらず、拡散させたことで一部は豊胸やレズ疑惑など明らかにネガティブな情報が一部マスコミに取り上げられた。ネットでの記事を拾い上げた毒舌タレントが深夜番組で暴露する事態にも発展する。曖昧な言葉が憶測を産み、リサへの不信へと繋がった。
効果としては翔が最もリサに辛辣な発言、レオがこれくらい当たり前とハーフなのを利用したスキンシップに偽装した下品なタッチ、太一のネットでの拡散が威力を発揮した。

さすがにこれ以上のイメージダウンは不味いと考えたリサの所属事務所が彼女をしばらくの活動自粛を命じて事態は一旦の終息となった。

「麻衣子さん、これで良かったのかな」
「レオ君ありがとう。ヨゴレ役を頼んでごめんね」
「僕は別に…麻衣子さんとまた会えるなんて思わなかったし。それに正直、あのお姉さんよく知らないし」

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