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若妻遊戯
官能リレー小説 - 若奥さん

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若妻遊戯 19

麻衣子がレオと濃厚に絡み、犯され尽くされている頃、愛美は翔を誘い出してデートを楽しんでいた。

2人が向かったのは海とは反対側の小さな山。
翔がガイドブックを見て、頂上からの景色がいいと聞いてやってきたのだ。

「大丈夫ですか?坂が多いしちょっときつくなってきましたし」
「舐めないでくれる?これでも日頃ジム通いでトレーニングしてるのよ」
手を差し伸べる翔をよそに、愛美はスタスタと元気よく歩いていく。

やがて2人は頂上にたどり着く。
「いい眺めね」
「でしょう」
「昨日は友達とあの海で遊んでたわ」

「それにしても……」
「何?」
「いや、最悪もう会えないかもと思ってたのに今朝の内にまた会えるとは思ってなかったんで」

愛美が朝起きて別れてから朝風呂と食事を済ませてすぐに連絡して再会だから、翔からしたら拍子抜けといったところか?愛美としても既婚者としてよろしくない事だ。

しかし愛美の心の中で
「もうアレっきりでお終いにしなさい!貴女は人妻なのよ!」
と言う天使と。
「1度浮気した以上は2度、3度したって大して変わらねえよ。旅の思い出としてトコトン楽しんじゃえよ!」
と言う悪魔が争った結果、悪魔の誘惑に乗ってしまいデートに繰り出した愛美。

罪悪感は有るが嬉しそうな翔を見ていると、まあ今度こそ終わりにするから今は楽しもう。そう頭を切り替えたのだった。

「そうね…君に惹かれるところがあったから、もっと一緒にいたいと思ったんだ」
「偶然ですね。僕もです」
どちらからでもなく、手が触れ合って、指が絡み合い、握られる。

「ねぇ」
「はい?」
本当のことを言おうか、愛実は迷っていた。

「…どうしました?」
「……なんでもない」

(……今、言わなくても良いよね。折角のデートなんだし)
愛美は別に独身だとか彼氏はいないとか言った訳ではないから嘘はついていない。翔からも聞かれてないからはぐらかしてすらいない。だから騙している訳ではない。

しかし混浴での悩みの内容や愛美と初対面の男との洗いっこを麻衣子が止め切らずに立ち去った事から考えたら、普通はフリーだと思うだろう。況して夫がいるなんて事は考えない。翔にどう見られているかは愛美には分からないが、場の雰囲気を壊したくないので愛美は問題を先送りにした。

歩き回って階段も昇ってちょっと疲れてきた頃。
愛美は翔と一緒に昼食をとる。

一人旅ながら入念に行動プランを練っていた翔が案内した店に入り、2人でランチを楽しんだ。
都会からちょっと離れた場所でもオシャレな店があるんだと愛美は思わず感心したのだった。

「うん…美味しい」
「お口にあえば、僕も嬉しいです」
…別れた彼女と一緒に行くために考えていたプランなのだろうか。
そう考えると愛美はちょっとだけ申し訳ない気分になる。

翔も愛美の事情に気づきかけていた。
食事のとき、ふと視線をやると、愛美の指に光り輝く指輪があったからだ。

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