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*果実* 柚子編     《第二章》
官能リレー小説 - ロリ

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*果実* 柚子編     《第二章》 10


ガリ!

「痛ぅ!?」

「あ…」

何度もやってるうちに空を切った柚子の爪が俺の顔を引っ掻いた。

「わざとじゃ…、お兄ちゃんが返してくれないから…!」


「っぅ〜」

引っ掻かれた所を抑えた手を見ると微かに血が着いていた。

「わりぃ。ふざけ過ぎたな。」

俺は軽く誤ると柚子の上からどいた。

「バナナを買ってきたから少しは食べた方がいいぞ。
食欲がないなら無理はするな。」

「…あ。」

俺はそう言いながら部屋を出ようとする柚子が声をかけてきた。

「これは消さないよ。」
「え〜!?」
柚子が慌てて追いかけてくる。
俺は自分の部屋まで軽く走るとドアを開ける。
「ん?」
あけて部屋の中を見渡すと違和感を感じてその場に止まった。
「柚子、俺の部屋に入ったのか?」
「え!?あ〜、うん。ほら、半纏返しにさ。」
柚子はベッドの上を促すと確かにそこには俺の愛用半纏があった。
「そうか。半纏をベッドに置くとゴミ箱が動くのか。」

「わ・ワザとじゃないの。出ようとした時に引っかけちゃって…!」
「ベッドより部屋の奥にあるごみ箱にコケて引出しを引いたのか。」
「ぁぅ」
俺の問いかけにシドロモドロになる柚子。
ゴミ箱のイラストが明後日の方向を向いていて誰かが動かしたのはわかった。

引き出しはカマカケだが、見事にかかった。
「ごめん…」
消え入りそうな声で謝るが俺は取り合わず椅子に座ると引き出しを一つ一つ開けてみる。
一番下の引き出しの中身の配置がずれている。
引き出しを引き抜くと秘蔵の本の順番が変わっていた。
「随分と目敏いんだな」
「ごめん…」
「いいさ。今度柚子の部屋を散策するから」
「やめてよ!」
「何でだよ」
「荒らされたからって荒らし返ていいの?そんなの変だよ!」
「だからって親父達に言いつけたって柚子は何ともないだろ」

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