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*果実* 柚子編     《第二章》
官能リレー小説 - ロリ

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*果実* 柚子編     《第二章》 3

「柚子ちゃん、顔、赤くない?」
「はい。少し風邪っぽくって。
本当はお母さん達とお爺ちゃんのところに行くはずだったんですが私だけ帰ってきました。」
(柚子〜!!)
祐介は取り繕ってくれる柚子に心の中で感謝の雄たけびを上げた。
「そうなんだ。あ、じゃあお粥作ってあげる。」
「大丈夫です。もう済ませましたから。」
「私、寝るね。」
「ああ。お大事に。何かほしいものあるか?」
「ううん。大丈夫。」
そう言うと柚子は二階に上がっていった。
二人分のコーヒーを残して。
「祐君、淹れてくれたの?」
「ん?あ。ああ。トースト焼くけど食べるか?」
「もちろん。」
「じゃ、グレープフルーツ剥いてくれるか」
「は〜い。」
祐介はすごい罪悪感に取りつかれていた。
(柚子は俺と夜明けのコーヒーを飲みたかったのか?
だとしたら俺はぁ!!)
桃と出かけたら帰りにケーキか何かを買ってこようと心に決めた。(すぐ忘れるかもしれないが。)
   
   
     *

柚子が部屋に退場した後、俺と桃はリビングのテーブルに向かい合うように座り朝食を採っていた。
6人がけのテーブルは二人には広すぎる。だからなのか、こんなに近くにいるのになんだか桃が遠くにいるような気がした。



「どこか行きたいところある?」
俺がそう訪ねたとき、桃はトーストをかじるため大きく口を開いた所だった。

バッチリ俺と目が合い桃は恥ずかしそうにトーストを皿に置き口を閉じた。

俯く桃の中には葛藤じみたものが渦巻いているのを祐介は知らずに不思議そうに見る。
柚子が桃と積極的に目を合わそうとしなかった行動がロストバージンをしたばかりの少女の行動に重なった。(実際にはロストアナルバージンをしたけどね)
顔を上げて口を開くが言葉が出てこなくて宙に視線を泳がせてまた沈む。
(何か妄想癖の強い女の子が悶えてるみたいで可愛いぞ)
桃の苦悩も知らずに鼻の下が緩みかける。
そしてついに出た桃の言葉に祐介は鼻の下ではなく顎が緩んだ。
「…はい?」

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