*果実* 柚子編 《第二章》 2
と、まぁこんな感じです。
さて、本編・第二部を始めますby 祐介。
(2)二人の絆
〜一部終盤より抜粋〜
祐君が柚子ちゃんを?
柚子ちゃんを抱いた手で……
………………………
じ〜
ベッドに寝ている祐介を見る。
「考え過ぎかな?仮にも二人は兄妹なんだし…信じても大丈夫だよね」
桃の【女の勘】が働いたが、今は気のせいして、前向きに考える事にした。
「私が疑ってどうするのよ!信じないとね。」
【祐介が浮気】をしている確証は無いが、どこか怪しい。
「信じなきゃ…。あの時と同じ思いをするのは嫌…」
『これからは、何があっても桃を信じるから』
【あの時】(桃編を参照)祐君は言ってくれたし…
ほろ苦い過去・【あの時】が私達の絆を深めた筈だから…
(true blue…。私は信じているから(ハート))
「さてね〜よぉっと!」
もぞもぞっ
祐介と同じベッドに潜りこむ。【あの時】からずっと感じてた祐介の匂いに包まれる。
(この場所は誰にも譲らない。私の居場所を渡さない)
※【あの時】桃編を参照とありますが、まだ作成途中なのでお待ちください。【あの時】が書き終わりましたら※の部分は消去します。
チュン・チュン。チュチチチチチ…
都市化が進み、緑と言えば一戸建ての小さな庭や公園と申し訳程度であるがそれでも朝には雀たちが歌い朝を彩る。
はぁ。
祐介は心の中で何度目かの溜息をついた。
(朝が来てしまった。)
何度も朝が来なければと祈るように思ったがそれでも朝は来る。
なんとか桃と柚子が会わないようにと考える。
なるべく遅く起きて朝食を外に食べに行く。
そしてそのままデートをして夕方に桃を家の前まで送る。
これしかない。が…しかし!
(膀胱が限界だ!)
桃を起こさないようにゆっくりと…。
「ん…?あ、おはよう。祐君」
抜き取ろうとした腕枕に揺らされて桃が目を覚ましてしまった。
半分だけ覚醒して口元にはわずかにヨダレの跡が。
「お、はよう」
祐介はなんとか笑顔を作り取り繕うとする。
「まだ、寝てていいよ。おれ、ちょっと。な。」
「うん。」
自分にも覚えのある限界。本当は甘えたかったけど祐介の腕を放した。
「ムードなくてごめんな」
そう言い残してそそくさと部屋を出て行った。
ジャー…バタン。
「ほぅ」
一分以上もかかる長い用を足して心地よい開放感にしばし酔う。
のどの渇きも覚えて水を飲みに台所に。
コポコポコポ。
豊潤な香りが食卓に満ち、そこでは柚子が朝のコーヒーを淹れていた。インスタントだけど。
「おはよう、おにいちゃん。」
「お、おう。おはよう」